“先生”体験から考える

子ども新聞づくりも出前授業も

 山陽新聞社では、「子どもしんぶん・さん太タイムズ」(毎週日曜発行、タブロイド判20ページ)やNIE面(毎月第4水曜日付)をつくるNIE推進部の記者が、各学校からの依頼に応じて講師に出向く“出前授業”を担当し、岡山県NIE推進協議会の事務局も担う。このように、子ども紙面をつくる記者が出前授業などの“NIE”の業務を兼ねるのは全国的にも珍しいだろう。

 春休みと夏休みには「子ども記者」を企画している。募集に始まり記者証を渡すキックオフ式の開催、取材同行、記事執筆などのサポートをして「山陽子ども新聞」(ブランケット判、4ページ)を発行している。NIE推進部にとって年間で最も大きなイベントは「おかやま新聞コンクール」。審査、表彰式の企画・運営、記事出稿まですべてを担っているほか、定期的に親子新聞教室なども開いている。

 岡山県NIE推進協議会の事務局としては実践校の取り組みのサポートやNIEアドバイザーの先生たちと連携しながら小学校、中学校、高校、大学のNIEネットワークを生かして交流会やセミナー、実践報告会などを開いている。

 記者は4人。人員が限られている中で紙面づくりとNIEを両立させるのは大変だが、最大のメリットは、このような取り組みを通じて児童生徒に直接触れ、学校現場の先生や保護者の生の声を聞くことができること。つまり、読者の反応がダイレクトに分かり、ニーズを紙面づくりに生かせる点にある。

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