“先生”体験から考える

さまざまな質問が飛ぶ教室

 長崎県佐世保市の中学校は、生徒たちに新聞各紙の社説を読み比べさせて、社説の論旨の類似点や相違点をまとめさせていた。社説を読み比べることで、論理の展開の仕方について学ばせていた。こうした学習を実践している学校では、生徒たちの質問も活発だ。

 「社説は、どのようにして書く内容を決めているのですか」「論説委員の意見が異なったとき、社説はどうなるの」。矢継ぎ早の質問に出前授業をしていても楽しくなる。

 新聞記者の仕事について聞かれることも多い。「勤務時間は、何時から何時までですか」「休みは、きちんと取れますか」「デートする時間はありますか」「給料は、いくらくらいですか」。子どもたちは、勤務時間や休暇、給料などの待遇に対して関心が高いようだ。

 「記者になるには、どんな資格が必要になりますか」という質問が出ることもある。「特別な資格は、何もいらない」「不規則な勤務が多いので、健康な人が望ましい」「記者は人に話を聞くのが仕事なので、『聞く力』を身につけてほしい」「新聞を毎日読んでいると、一般的な社会常識が身につくから大丈夫だよ」と答えると、子どもたちからほっとしたような表情が広がる。

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