“先生”体験から考える
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新聞の面白さ伝えたい―教室から始まるNIE実践
福岡工業大学で講義する筆者
福岡県内を中心に4年前から北部九州の小、中、高校、大学へ出前授業に出かけている。そんな中で目立つのが「新聞を知らない」「新聞を一度も見たことがない」という子どもたちだ。
福岡県の郊外にある小学校へ出前授業に出かけ、体育館で100人余りの5年生の児童にその日の朝刊を配り、新聞の読み方について話を始めた。
「では、次に新聞の5ページを開いてごらん」。児童に語りかけたが、館内がざわざわして一向に新聞をめくる気配がない。家庭で新聞を取っていないため、新聞を見る機会がなく、「新聞を開いて」という意味が理解できなかったのだ。
そんな学校では、新聞の開き方から教えなければならない。どのページにどのような記事が載っているか。面ごとの特徴を説明しているだけで、45分間の授業がほとんど終わってしまう。
小学校に限らず、中学校でも「生まれて初めて新聞を手にした」という生徒がかなりいる。福岡県内では、新聞を購読している家庭は児童・生徒の5割から6割程度だが、地域によっては3割から4割程度しか家庭で新聞を取っていないのが実態である。
新聞の開き方から説明しなければならない学校が存在する一方で、新聞を上手に活用している学校もある。
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