“先生”体験から考える

肝心なのは最初の印象

 新聞は情報の宝庫である。ページをめくるうちに、子どもでも一つや二つ、関心のある話題が見つかるものだ。ネットやSNSにはない新聞の懐の深さだろう。「大人の読み物」と思っていた新聞に自分の思いとつながる記事を見つけただけで、子どもと新聞との距離はぐんと縮まる。最近の出前授業では、可能な限り座学とスクラップ教室をセットにしている。次期学習指導要領で求められているアクティブラーニングの実践にもなり、先生方にも好評である。

 スクラップ教室では一人一人の感想文を読み上げ、いいところを見つけては褒めている。後日、担任から「子どもが自主的に新聞を切り抜いて持ってくるようになりました」との報告を受けると、わが意を得たりとうれしくなる。最初の印象が肝心だ。新聞好きの子を増やすためにも、面白さや楽しさ、驚きといったポジティブ感を伴った新聞とのすてきな出会いを届けていきたい。

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