“先生”体験から考える

新聞を「社会に開く窓」に――高校生への出前授業から

 3年ぶりにNIEの仕事に戻ってきて感じた変化がある。かつて出前授業の依頼は小学校、特に国語の教科書に新聞が出てくる5年生からが多かった。今も小学校が多いのに変わりはないが、比率は下がった。代わりに増えたのが高校からの依頼だ。

 沖縄ではこれまで高校の実践指定校は少なく、NIEが広がっているとは言い難い。なので、依頼してくる教師とは面識がないことがほとんどだ。また、NIE関連の行事で話をした後に出前授業について質問してくるのも初対面の高校教師が多い。

 NIE自体初めて取り組むという教師と、高校生相手の経験が少ない私。その二人が授業内容をすり合わせると、自然と「今の高校生にとって新聞が必要な理由は何か」を考えることになる。

 教師が日常接している高校生の姿は次のようなものだ。「新聞はほとんど読まない」「沖縄の基地について、ネット上のうそを本当だと思っている」「真剣な話題を話し合えない」「違う世代とのコミュニケーションが苦手。同級生でも話したことがない人がいる」。教師の懸念と同時に、そんな高校生が新聞を読む効果に期待する気持ちが伝わってきた。

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