2014年度 特別支援教育におけるNIE⑦(都立墨東特別支援学校の取り組み〈2〉)

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~スクラップリレー 狙いは四つ~

 

 2012年9月東京都立墨東特別支援学校の鷺山環姫先生(現・都立葛飾ろう学校)から新聞出前授業を依頼された際に、「しつもん!ドラえもん」のスクラップリレーをご紹介しました(「しつもん!ドラえもん」、スクラップリレーについては取り組み紹介①をご覧下さい)。

 「これなら生徒たちも楽しんで続けられそう」と、当時担当していた中学1年生の5人で宿題として早速始めてくださいました。

 始めるに当たり、学童やお家でお手伝いをして下さる人へあてた手紙には、手順と共にその狙いが書かれています。

 

 狙いは「書く」ことではなく

 ▼質問と答えをセットで見ることで知識を得ること。

 ▼「こたえ」を探す過程で、新聞の見出しや写真など少なからず視野に入ること。

 ▼新聞との距離を縮めること。

 ▼順番に回すことで、他の友だちが何にどんな興味や感想を持ったのかを知ること。

 

 12年9月から14年2月まで計85回のリレーを実施し、鷺山先生からは以下の感想をいただきました。

 ▽生徒たちはこのスクラップリレーがとても楽しみで、新聞との距離が縮まりました。

 ▽代筆の兄弟姉妹も一緒に新聞を読むのでとてもいい、と保護者の声も。

 ▽授業での関わりがない生徒とコミュニケーションを取る場合に、スクラップの感想などをきっかけとして活用できます。

 ▽他の生徒がどんな感想を持ったのか何に興味を持ったのかもわかり、生徒、先生、家庭のコミュニケーション力が上がります。

 

 見せていただいたノートには生徒の感想や意見に対する先生のコメントの他、資料や解説が添えられています。

 例えば

 【問題】「子はかすがい」という表現があるよ。「かすがい」の意味は?

 【答え】「関係をつなぎとめるもの」

 という所では、かすがいの写真を貼り付けて説明をしています。具体的で分かりやすく、リレーをしているので参加者みんなが「かすがい」についての情報を共有できます。

 その他、ノートには代筆をしてくれる兄弟姉妹へのお礼の一言や時にはお母さんからのコメントもあります。

 

(つづく)

遊佐美恵子(朝日新聞東京本社教育総合本部)(10月1日)