特別支援教育におけるNIE⑫ 「わくわくドキドキはてな?」を育てる実践(聴覚障害)

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〈作る〉

〈発表〉

〈交流〉

広島南特別支援学校呉分校 NIEの取り組み  

 本校には、幼稚部1名、小学部4名、計5名の聴覚障害児が在籍しています。健聴児であれば、意識しなくても耳から入ってきている言葉や情報が、聴覚障害があるため、ほとんど入ってきません。そこで、身の回りのできごとや社会のできごとを意識して取り入れさせていく必要があると考えました。
 本校では、6年前から新聞コーナーを設けて、いつでも新聞を読むことができるようにしています。当初、児童生徒たちは、新聞社が発行している理科や社会科の情報週刊誌の絵や写真にひきつけられていましたが、徐々に毎日のできごとが載っている新聞にも目を向けるようになってきました。
 新聞記事を切り抜いたり、読んでまとめたりする取り組みを進める中で、語彙(ごい)力不足が原因で文章の内容を正確に読み取る力や言葉で表現する力が弱いことが課題として挙がりました。そのため、NIE活動を楽しむことができず、「もっと知りたい」「みんなに伝えたい」という学習意欲につながっていないことがわかりました。
 そこで今年は、より魅力的なNIE活動になるように、テーマを「わくわくドキドキはてな?を育てる」と掲げ、各学年段階に応じて活動を計画し、児童の興味関心を高めようと取り組んでいます。
 

【小学部低学年】
・写真を見て、お話をつくろう。
【小学部中学年】
・新聞記事を読み取り、実際に試して楽しもう。成果をみんなに伝えよう。
【小学部高学年】
・新聞記事を読んでまとめ、発表しよう。話し合って、理解を深めよう。

 また、NHKの『こども手話ウィークリー』を視聴し、動画での情報と手話表現についても学び、新聞記事の内容の理解をさらに深める機会をつくっています。

 今後も児童の知的好奇心をくすぐりつつ、語彙力を高め、読む力、伝える力を伸ばせるような活動を工夫していきます。
 
《写真は中学年の取り組み紹介》
朝日小学生新聞「お姫さまお菓子物語」を読んで、お菓子を作ってみよう!

〈作る〉新聞記事を読んで、リヒテンシュタイン公国マリー・アグラーエ公妃の好きなバニラ・キュッフェル〈オーストリア伝統菓子〉を実際に作りました。

〈発表〉リヒテンシュタイン公国はとても小さな国です。となりのオーストリアと強いつながりがあることがわかりました。

〈交流〉疑問に思ったことを確かめたり、意見を出し合ったりした後は、お菓子をおいしく食べました。「お店に売っているのみたい」と言われ、次の活動への意欲につながりました。

広島南特別支援学校呉分校教諭 鍵下智子(8月19日)