スクラップテストで読解力を見える化

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さいたま市では市教委の重点政策としてNIEに力を入れている。埼玉県のNIE推進協議会と提携を結び、新聞の提供や講師の派遣、研修会の企画などを行っている。一昨年度から市内の全小中学校や特別支援学校でNIEの実践がスタートした。
本校では、毎週1回授業前の時間に行っているNIEタイムにおいて、児童が家から選んできた新聞記事をスクラップし、感想などをまとめる活動を行っている。この活動は新聞活用学習の一環として行っており、読解力育成を目指したものになっている。「取り組む能力」「情報へのアクセス・取り出し」「情報の解釈・統合」「熟考・評価」の各項目について具体的に新聞スクラップテストという手法を用いて、高めていけるような工夫を行った。
スクラップテスト実施に当たって、文部科学省教科調査官である水戸部修治氏に相談し、特に「読解力をらせん的に高めるために、次に集めたい記事を明確にする」ことについてはぜひ導入するよう助言をいただいた。ワークシートを作り、下記の項目を児童に記入してもらい、それを採点した。

 

 

スクラップテストで調査する項目
1.取り組む」意欲を高めるため(テストではあらかじめ記事を指定して出題)
→自分で主体的にスクラップする記事を選ぶ(全学年)
2.「情報へのアクセス・取り出し」の力を高めるため
→スクラップした記事や写真からキーワードを抜き出す・タイトルをつける(全学年)
3.「情報の解釈・統合」の力を高めるため
→記事の要約をする(高学年)・どんなことが書いてあるか簡単に書く(低・中学年)
4.「熟考・評価」の力を高めるため
→記事についての感想や考えを書く(全学年)・記事の書き方(構成)について考えを書く(高
学年)
5.□「読解力」をらせん的に高めるため
→スクラップした記事を基に、紹介・説明・解説し、次に集めたい記事を明確にする。(全学年)

 

 

このスクラップテストを行った結果、全学年で「熟考・評価」に課題があることが分かった。記事の内容について、自分の経験などに基づいた考えがあまり書けていない児童が多くいた。また、高学年では記事の書き方や写真・図などについて、自分なりの考えを書くことも目標に入れていたが、これもあまり書けていなかった。2学期からの実践で、「熟考・評価」の部分に重点を入れて指導していきたいと考える。

NIEアドバイザー/さいたま市立東宮下小学校教諭 菊池健一(7月24日)