特別支援教育におけるNIE⑨(特別支援学校での季刊新聞づくり)

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インタビューの様子

2012年の夏から小学部・高等部のグループで季刊新聞をつくりはじめました。新聞名は、グループ名からとって、「すばる新聞」。2012年夏号(創刊号)・秋号、2013年冬号・春号と発行を続けています。
新聞の配布の時に、お金のやりとりも行なっています。「すばる新聞」は1部100円チケットで校内に販売しています。児童は、作った新聞をお友達や先生たちに配りに行き、100円チケットと交換してきます。体験的な活動を通じ、社会の仕組みの初歩的な知識を得ることもねらっています。
児童が、読者の感想をビデオで撮りに行く活動も行っています。読者の感想を知ることで、新聞をつくった達成感を味わうことができます。また、感想を受け、記事を改善するサイクルも新聞づくりの一環です。
1号(創刊号)は、「新聞ってなんだろう」「新聞ってどんな役割があるんだろう」という児童の疑問を解決するために活動を組み立てました。記事の作成も教員が補助しながら仕上げました。
2・3号では、作業手順書、作業の流れを図解したものを児童に渡しました。教員の補助を減らすことで、児童の主体的な活動場面が増えました。
4号では、児童が問題意識をもって記事作成に取り組みました。具体的には、調べた理由・方法・結果を必ず書くようにしました。

これからも、新聞づくりを通じて、さまざまな出来事に関心を広げて欲しいです。

*「すばる新聞」には、色々なコーナーがあります。各コーナーの内容は以下の通りです。
1. 表紙:題字、発行日、番号、値段、製作者名、季節を表現した絵
2. アンケート:同じ質問をたくさんの人にした集計、そこからわかったこと
3. インタビュー:インタビュアー(学校の職員)への質問と返答
4. ニュース:学校に関わる出来事
5. すうち:学校に関わる数値(たとえば、給食調理室のなべの数等)
6. 俳句:記者の作品。投稿者の作品とそれへのコメント
7. 4コマまんが:キャラクター、4コマまんが
8. おすすめ:記者の好きな音楽、本等の紹介

東京都立八王子東特別支援学校教諭 森 大和(2013年7月8日)