特別支援教育におけるNIE②(視覚障害 1)

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「点字毎日」を活用した進路学習

 

 「点字毎日」(以下点毎)は、毎日新聞社が発行する世界で唯一の点字による定期刊行紙です。内容は、毎日新聞の紙面が点字化されるのではなく、視覚障害者に関連した情報が掲載される週刊紙です。点字版の他に活字版・音声版も発売されています。

 高等部1年生(全盲3名のクラス)では、点毎に毎月連載される連載コーナー「私のしごと」を活用した進路学習を行いました。
 授業ではまず、図書館にバックナンバーのある過去2年間の活字版をコピーします。次に、古い順に仕事名と掲載年月日を口答で伝え、生徒はそれを点字でメモします。自分が興味を持った仕事や人物に関する記事を、生徒はメモを参考にして点字版の書架から探します。このときは司書に協力してもらいます。
 記事を見つけて読んだ後に、クラス内で感想や意見を交換し合います。そして、各自が記事に登場する人物を選んで手紙を書きます。その中身は、仕事の内容、仕事に就くまでの道のり、仕事のやりがい、仕事の大変さなど多岐にわたりますが、同じ視覚障害者として職業に就き生計を立てている大人たちへは強い興味・関心があるようです。
 最後に、活字版のコピーは自宅へ持ち帰り、家族で読み合うように伝えます。視覚障害者の職業に関する情報を、家族で共有してもらうことも授業の目的の1つです。この実践では、総合的な学習の時間や自立活動の授業計5時間を使いました。

 点毎は視覚障害に特化した紙面構成であり、盲学校における進路指導やキャリア教育に活用できる教材なのです。

 

NIEアドバイザー/千葉県立佐原高等学校、前千葉県立千葉盲学校教諭 石毛一郎(5月8日)