実践指定校実践例 2014年度

新聞記事を読み比べよう

播磨町立蓮池小学校(はりまちょうりつはすいけしょうがっこう)

教科、科目、領域

小学校: 国語
学年 小学 5年
書き手の意図を考えながら、新聞記事を読もう
新聞記事の特徴や編集の仕方、記事の書き方などを理解する。新聞記事を読み、書き手の伝えたい事を読み取る。
新聞活用学習

1時限目  新聞の特徴や作り方を知る
2時限目  2つの新聞記事を様々な観点から読み比べる
3時限目  キャプションや写真に着目し、それぞれの効果について考える
4時限目  実際の記事を読み解き、記事に合った見出しを書く
5時限目  読み取った書き手の意図と、見出しの効果を説明し意見交流を行う

1~5時

(1)国語の教材「新聞記事を読み比べよう」を読み、新聞編集の仕方や、記事の書き方などを知り、内容を理解する。
(2)教科書の記事を読み、内容の共通点や相違点について読み取る。書き手の伝えたい事柄が異なることから、同じ内容の記事でも違いがあることに気付かせる。
(3)教科書の記事のキャプションや写っている物に着目して写真を読み解く。それぞれの効果についても話し合い、考える。
(4)実際の新聞の一面記事を用意し、記事内容を読み取らせる。同記事内容、3社程度。その際見出しを隠しておき、写真やキャプションなどから、各々で書き手の意図を読み解き、自分なりの見出しをつける。
(5)前時につけた見出しについて意見交流する。その際、なぜその見出しにしたのか、自分が読み取った書き手の意図や、写真などの効果について説明を加える。学習内容をまとめる。

・この学習が初めての新聞活用にするのではなく、それまでのNIE活動によって、新聞への関心を持たせておく。
・実際の新聞記事は、なるべく児童が興味を持ちやすい内容にする。今回の活動では、スポーツの記事を利用した。
・複数社の新聞を読み比べることで、「事実」はどの新聞社も同じでも、書き手の「伝えたい事柄や思い」によって内容や焦点の当て方が変わってくるおもしろさについても気付かせたい。

教科書だけだと、淡々とした文章読み取りになってしまう傾向にあったが、実際の新聞記事を用意することで、興味を持って取り組む事ができた。また、見出しを考える活動では、新聞記者になった気分で取り組む児童も多く、楽しんで活動できた。しかし、記事の読み取り部分で、普段慣れない言葉につまずく児童もいたので、読み取り支援なども必要である。

児童は身近な話題で活動することができたため、意欲的に取り組むことができた。しかし、3社分の新聞記事を1時間の授業で読み取らせるには個人差が出てしまい、個の実態に応じて、読み取り数を減らすなど対応していく必要がある。要旨が端的にまとめられた文章を読み取る活動は、読解力を高めるのにも効果的であると考えられる。難しい言葉がある場合は辞書をひくなど、工夫する児童も見られた。

実践者名:播磨町立蓮池小学校 真嶋 睦子