実践指定校実践例 2014年度
新聞を読む楽しさと意義を実感させる実践(英語)
兵庫県立山崎高等学校(ひょうごけんりつやまさきこうとうがっこう) |
教科、科目、領域 |
高校(高等専門学校を含む): 外国語 、その他(学校設定科目「文理科学基礎」) |
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学年 | 高校(高等専門学校を含む) 2年 |
学校設定科目「文理科学基礎(英語)」 |
英字新聞を読み、英語を「教科」としてだけではなく、日常的に情報を入手するための「手段」であると認識する。また、読解後の意見交換で、読むことの楽しさを実感させる。 |
新聞は、教科書よりも新鮮で、生徒にとって身近な話題の英文に触れさせる効果的な教材である。読解にとどまらず、その後の意見交換を大切にする。 |
本校の学校設定科目「文理科学基礎」の授業内にて、英字新聞を活用した読解、意見交換形式の授業を行った。昨年度は英和辞典を活用し、「語彙力をつける」ことを狙いとしていたが、今年度は「読み取った情報に対して、自分の意見を考える」ことに主眼を置いた。扱う記事の内容は、2014年の主要なニュース10個を英語でまとめたものである。テレビなどで話題になったニュースばかりのため、生徒の背景知識は豊富である。
第1~2時 |
(1)昨年度の主要なニュースについて、英語で発問を行い、生徒の関心を引き付ける。 |
(1)使用する記事の内容に関する興味を高めるため、英語のOral Introductionで、生徒とのやり取りを通して、扱う記事の内容を生徒から引き出しておく。 |
活動では、辞書を活用しながら、互いに協力し、意欲的に課題に取り組めていた。昨年度の実践でも感じたことだが、英字新聞の記事は教科書よりも語彙レベルがかなり高いにも関わらず、生徒の取り組みは教科書と遜色が無いか、それ以上である。これは、英字新聞の内容が、テレビのニュースなどで話題になっているものが多く、生徒にとってより身近で、興味を持って取り組むことができるからであると考える。
二年前、NIE実践校の指定を受け、英字新聞を扱い始めた当初は、新聞記事の内容と生徒の英語力との乖離から、不安を覚えつつの実践であった。しかしこの二年で、生徒の成長は勿論、自分自身も、生徒の興味・関心をいかに引き出すか、という点において成長できたと思う。生き生きと活動に取り組む生徒の笑顔が、本実践が一定の成功を収めたことの証左である。昨年度の課題であった、「読み取った情報から、自分の考えを述べる」といったことも、今年度は改善することができた。本実践終了後も、本校では一種類ではあるが英字新聞を採用しているので、折に触れ、新鮮な情報で生徒の興味を引く授業を展開していきたい。
実践者名:兵庫県立山崎高等学校 上本 善之