実践指定校実践例 2014年度
新聞記事を読み物資料とし、心情を高めようとする実践
宇土市立宇土小学校(うとしりつうとしょうがっこう) |
教科、科目、領域 |
小学校: 道徳 |
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学年 | 小学 6年 |
明日を信じて |
東日本大震災を乗り越えて強く生きようとする若者に共感し、自分も明日を信じ、夢に向かって強く生きることの大切さを感じ取らせる。 |
授業のねらい、教師の意図にあった新聞記事を探す。副読本と同様の扱いになるが、個々の感じ方の違いを出し合うことによってより深く共感することができる。 |
1時限目 新聞記事を読み、東日本大震災の被災者の思い、「あすという日が」という歌に込められた中学生の思いについて考え、困難を乗り越え、強く生きていこうという気持ちを込めて歌う。
1時 |
(1)東日本大震災後の、被災地の様子を見る。 |
一人一人の読み取りの能力差を考えると、教師の範読に、難しいところは説明してあげるとよいだろう。また、スライドや新聞記事に書かれていることから、単に被災者に対する同情にとどまらず、様々な困難を乗り越えながら強く生きている姿に共感させるようにしたい。そして、これから自分が生きていく中で困難に出合っても、努力で乗り越え、夢や希望を持って頑張ろうという気持ちを持たせるようにしたい。 |
スライドの影響もあってか、範読に合わせてしっかりと読んでいた。その後の意見発表も多く、児童がしっかりと読み取り、被災者の思いに近づいていったことが分かった。出た意見も、「かわいそう」「すごいと思った」といった意見もあるが、自分と重ね合わせ、「夢に向かって頑張ろう」「夢に向かって頑張る気持ちを込めて、卒業式で歌いたい」というような記述が多くみられた。卒業式においても、素晴らしい歌声を聞かせてくれた。
(成果)
○この実践を通して、被災者の苦しい気持ち、それでもそれを乗り越えて頑張ろうという姿をしっかり伝えることができた。また、自分たちも困難に負けずに生きていこうという気持ちを持たせることができた。
○新聞記事から人々の思いに迫り、道徳的な心情を高めるいい資料が見つかった。教師自身が、日頃から新聞に目を通すことの有意義さを、感じることができ、子ども共々いい勉強になった。
(課題)
今回はちょうどいい資料を見つけることができたが、常にタイムリーな記事が見つかるとは限らない。しっかりと新聞にも目を通し、いい記事があった時にはストックしておくなどの手立てをとっておく必要がある。
実践者名:宇土市立宇土小学校 寺田尚代