実践指定校実践例 2014年度

子どもの思考力・判断力を高める言語活動の充実

熊本市立若葉小学校(くまもとしりつわかばしょうがっこう)

教科、科目、領域

小学校: 社会
学年 小学 6年
世界の中の日本
わが国の国際協力の様子を調べることを通して、わが国が国際社会において重要な役割を果たしていることについて考えることができる。
子どもの見方や考え方を揺さぶるような新聞記事の提示
新聞活用学習

1世界の貧困問題について調べ、話し合う。(3時間)
2国際連合や日本のODAについて調べ話し合う。(4時間)
3フェアトレードについて調べ話し合う。(4時間)
4これからの国際協力の在り方について調べ話し合う。(2時間)

5/13時間

本単元ではわが国の国際協力の様子を調べることを通して、わが国が世界において重要な役割を果たしていることを考えることをねらいとしている。
 そこで、国際協力の取り組みとして、フェアトレードを取り上げた。
 単元の前半には、世界の貧困の様子と、それに対する取り組みとしてユニセフの活動について学習した。そこで子どもたちは、貧困問題を解決するにはお金や必要な物資を寄付することが重要であるという見方や考え方を獲得している。
 そこで、単元の後半にフェアトレードを提示する。具体的には、熊本市国際交流会館にフェアトレードカフェがオープンした記事を提示し、その見出しにある「コーヒー一杯で国際協力」とはどういう意味かを考えさせた。
ここで出された疑問をもとに、フェアトレードについてそれぞれ課題を設定し、持続可能な支援の在り方にについて追究していった。

・新聞記事を提示する際に、子どもに自由に予想をさせる。
・すぐにヒントや答えになりそうな資料を与えずに、予想をしっかりと交流させるようにする。

「寄付した方が援助になるのに、なんでコーヒーで国際協力できるんだろう」
「フェアトレードのフェアって公平っていう意味だから、相手と対等な立場に立って支援するんじゃない。」
「私たちはお金を払う。相手はおいしいコーヒーを作ってくれるからフェアになるのかな」
「ただ寄付をするよりも、その方がずっと続けることができるね」

・フェアトレードの新聞記事を子どもの思考を揺さぶるのにとても有意義だった。新聞記事はタイムリーな情報が掲載されているので、社会科の学習の教材としては大変有効である。
・教材そのものを学ぶのではなく、教材を通して学ぶような授業を構成する必要がある。

実践者名:熊本市立若葉小学校 横山幸生