実践指定校実践例 2014年度

新聞づくりを通じた「書く力」の育成

香美市立楠目小学校(かみしりつくずめしょうがっこう)

教科、科目、領域

小学校: 社会
学年 小学 4年
わたしたちの川
校区の自然環境や歴史について,舟入川を入口として探求し,「私たちの川」について調査したり,発表物にまとめて紹介しあったりする。
探究活動の過程で発表物等を作成する際,新聞形式を用い,書く力の向上を図った。
新聞制作学習

1.わたしたちの川(舟入川)・・・10時間
・地域の人に聞いてみよう
・舟入川を調べて発表会をしよう
2.こんなにあるよ地域のお宝(舟入川・物部川)・・・10時間
・舟入川めぐり,物部川めぐり
・物部川上流探検(永瀬ダム,杉田ダム,森林組合,山田堰等)
3.プレミアつくかな地域のお宝・・・15時間
 ・山田城址,山田堰記念公園探索
 ・研究発表会

3次

○川探検や各所の見学を振り返り,新聞を書く
・1学期からの川探検を振り返る
・川周辺の史跡や川を取り巻く環境について調べ,地域の将来を展望する
○発見や考察を新聞にまとめ,研究発表会を催す
・新聞にまとめる内容を構想する
・下書き(レイアウト)をもとに新聞を書く
・研究発表会で新聞の内容を報告し読みあう

○新聞を書くことについては,教科学習で指導する。
○年間にわたる学習のまとめとなるため,それまでの学習の記録をポートフォリオ等で残す必要がある。

○それぞれが探究活動の中で得た発見や考察を新聞にまとめることで,書いて表現することの楽しさを感じることができた。
○お互い出来上がった新聞を比べあったり,読み合ったりすることは,児童にとって興味深い活動となった。

本県独自で行っている学力調査において,4年生は記述式問題での無答率が低く,書くことにかかわる設問では県内平均を上回った。4年生は,本実践だけでなく,教科学習の中でも新聞づくりを進め,書く力を高めることに力を注いできたことが,学力向上に一定の成果を残したと考えられる。児童が楽しみながら書くことができる新聞づくりは,書く力を高めるひとつの方策として有効だと考えられる。
なお,学習の中で新聞の情報を生かす場面は設けることができなかった。今後は,新聞の情報を生かす場面も交えた実践も検討していきたい。

実践者名:香美市立楠目小学校 清岡 志保