実践指定校実践例 2014年度

身の回りの放射線量から何が考えられるだろうか

一関市立千厩中学校(いちのせきしりつせんまやちゅうがっこう)

教科、科目、領域

中学校: 理科
学年 中学 3年
単元名 「5 科学技術と人間」  「第1章 いろいろなエネルギー」
日常生活との関連づけとして「岩手日報」に掲載されている県内各地の放射線量の記事を示し、それがどの程度の影響を及ぼすものか実感させたい
日常生活との関連づけとして「岩手日報」に掲載されている県内各地の放射線量の記事を示し、それがどの程度の影響を及ぼすものか実感させたい。
新聞活用学習

1時限目 生活の中のエネルギーの移り変わり
2時限目 エネルギーの保存 実験1エネルギーの移り変わり
3時限目 エネルギー変換時のエネルギーの保存とエネルギーの損失
4時限目 エネルギー資源の利用
5時限目 放射線の性質や利用方法について知る
6時限目 一関市の放射線量はどれくらいだろうか[本時]
7時限目 再生可能なエネルギー資源

6時

前時では、原子力発電の短所である放射線について危険性だけでなく、自然界に存在していることや透過性を利用して医療に利用されていることなどを学んだ。本時では、日常生活との関連づけとして「岩手日報」に掲載されている県内各地の放射線量の記事を示し、それがどの程度の影響を及ぼすものか実感させた。また、現在話題となっている指定廃棄処理場の問題についても新聞記事から考えさせた。

放射線には宇宙空間から降り注ぐものや自然界に存在する放射性物質から出るもの、医療に利用されているものなど必ずしも人体に悪影響を与えるばかりではないことをとらえさせたい。

身の回りの放射線量が毎日、新聞に掲載されていることを初めて知った生徒がいた。新聞記事にあるμSv/時を1年あたりのmSvに換算する方法について説明したら、興味を持って換算していた。さらにその数値を教科書の図と照らし合わせながら、放射線の影響について調べていた。

授業の次の日、「新聞記事を見ました」と言ってきた生徒がいた。放射線について授業の前には「怖い」「体に有害」というイメージしか持っていなかった生徒たちが放射線を深く学ぶ機会になった。また、教師主導の授業となってしまったため、もう少し生徒に考えさせる時間を確保しても良かった。
 

実践者名:一関市立千厩中学校 佐々木一成