実践指定校実践例 2014年度
思考力・表現力を高める授業をめざして
一関市立千厩小学校(いちのせきしりつせんまやしょうがっこう) |
教科、科目、領域 |
小学校: 社会 |
---|---|
学年 | 小学 6年 |
近代国家への歩み |
明治政府が、産業を盛んにして国を富ませ、西洋諸国に追いつける国づくりを目ざしたことを、富岡製糸場が建てられたことと関連づけて考えることができる。 |
富岡製糸場が世界遺産に登録された記事から、富岡製糸場の歴史的価値を読み取り、明治政府の国作りや当時の人々の思いにつなげていく。また、本県との関連ついて触れる。 |
1 新しい国作りの足跡を訪ねよう 1時間
2 新しい時代の幕開け 8時間(本時4/8)
3 二つの戦争とアジア 5時間
4 歴史新聞を作ろう 1時間
第2次 8時 |
<導入> |
富岡製糸場が世界遺産に登録された時の新聞を拡大提示し、記事や写真について読み取るようにした。記事を読み取る際は、まず一人ひとりに記事のコピーを配布し、個別に読み取った後、グループ(5~6人)で話し合い、その後に全体で話し合うようにした。全体での話し合いは、模造紙大に拡大印刷した記事を黒板に貼り付け、児童が発表したキーワードにサイドラインを引いていった。今回は、中心資料について全体で話し合う形にした。 |
・実践を行ったのは9月だったが、富岡製糸場が6月に世界遺産に登録されたばかりだったため、そのニュースを記憶していた児童がおり、授業の導入がスムーズに流れた。
・中心資料として拡大した新聞を提示したことにより、児童が黒板に集中し、書き込みを見ながら思考することができた。
・自分達が住んでいる千厩に、富岡製糸場と非常に関連が深い片倉製糸工場があったことを知り、総合的な学習での調べ学習に発展した。
成果
富岡製糸場の話だけにとどめず、地域との関連を扱うことができたのは新聞ならではだった。結果的に児童は非常に高い関心をもち、総合的な学習の時間での調べ学習、学習発表会での発表へと発展していった。
課題
今回の実践を行うにあたって最も苦労したのは、授業に使える記事を探すことだった。特に歴史的分野は、活用場面が限られている。新聞ありきというわけではないのだが、新聞を活用した授業に取り組みたい場合、普段から意識して記事を探し、ストックしておく必要がある。
実践者名:一関市立千厩小学校 菅原 秀文