新聞記事を活用して最新の自動車づくりの情報を知らせることで、児童の知的な興味・関心を高め、学習意欲の高揚を図る。一人調べの際には、教科書や資料集だけでなく、新聞記事やインターネットからの資料も活用させながら、環境にやさしい取り組みについてまとめさせる。また、グループでの話し合いの場では、根拠をもとにした発言をしていくように指導していくことで、児童の言語・表現活動の充実を図る。終末段階での学習のまとめでは、児童一人一人がキーワードを用いて書き、まとめていくように時間を設定していく。
成果として、授業実践の1か月ほど前に燃料電池車が販売開始になり、その話題も兼ねた新聞記事特集を資料として活用できた。そのため、児童にとってタイムリーな話題を教材として学ぶことができたのは、社会科の目標である「社会生活についての理解を図る」ために大変効果的であった。教科書と新聞記事等の資料とを比較し、必要とする情報を選択したり、情報を要約したりする活動を設けたことは、資料を効果的に活用する力を高めるための手立てとして有効であった。課題として、新聞記事から読み取ったことを一人調べでノートにまとめることが困難な児童も見られた。新聞記事の中には、学習のめあてと無関係の情報も多くある。個人差に対応するために、理解度に合わせて新聞記事の情報量を増減したり、ヒントカードを与えたりするなどの配慮も必要である。