実践指定校実践例 2014年度

新聞に親しみ、新聞に学ぶ

水俣市立水俣第一中学校(みなまたしりつみなまただいいちちゅうがっこう)

教科、科目、領域

中学校: 国語 、歴史 、公民 、理科 、英語(外国語) 、道徳 、その他(学級、朝自習、出前授業講座)
学年 中学 1年 、2年 、3年
情報リテラシー能力の育成
生徒たちに、自分の意見や考えを持ち、表現する力である情報リテラシー能力を身につけさせる
新聞活用学習 新聞機能学習

各教科で取り組んだ。主に、学級活動。授業では英語科、社会科、理科、国語科で取り組んだ。授業の内容の一部分に、新聞を活用した。例えば、授業の導入部分であったり、中盤での参考資料として活用した。

定期的に

(1)視写の取り組み
 新聞記事には生徒たちの興味関心をひく記事が多い。視写をすることで漢字や句読点の付け方、表現の方法をじっくり学ぶことができるので、朝自習の時間や自学タイムの時間を活用して取り組んだ。
(2)帰りの学活で、日直が「今日の新聞記事の中で一番心に残ったもの」を1分間スピーチの形式で行った。生徒たちの表現力が回を重ねるにつれて磨かれていき、聞く側の生徒も質問をするなどお互いに興味関心を深めることができた。
(3)理科の取り組み
 「気象のしくみと天気の変化」の中で、新聞の天気欄を用いて授業実践を行った。天気図と天気の関係を分かりやすく学習でき、気象情報が身近なところから得られることを生徒たちが学ぶことができた。
(4)社会科の取り組み
 毎時間、授業の最初に「今日のニュース」ということで生徒たちに新聞記事を紹介した。毎回その活動を行うことで、生徒たちも事前に新聞記事を調べてコメントを発表したり、難しい言葉が出た際には、職員に質問にくる生徒たちも増えてきた。

 実践を行うにあたり、事前調査を行ったところ、新聞を購読しない家庭が増加していることや、新聞を読んでもテレビ情報欄は見ているが、そのほかの記事は読まないというのが多かった。まず生徒が新聞に触れる機会を設けることが重要であると考え、実践を始めた。

最初はあまり関心がない様子であったが、活動を続けていくなかで反応に変化が見られてきた。自分たちからNIEコーナーに足を運び、新聞に目を通すようになってきた。また、分からない語句や内容について質問にくるようになり、積極的な生徒が増えてきた。

 職員が新聞を活用する場を設定することで、少しずつ生徒たちの意識が変わってきた。成果としては、休み時間のたびに新聞を読みに来る生徒や昼休みに職員が新聞を読んでいると記事について自分の考えを述べたりと、新聞が少しずつ身近なものになってきたと感じられたことである。課題としては、今後生徒たちが、さらに自分の意見や考えをもち表現できるように、日常生活の様々なメディアに関わる中で、メディアリテラシーをどのようにして学び、身につけていくのか、その方法を考えさせるという課題が見えてきた。

実践者名:水俣市立水俣第一中学校 上河 大樹