実践指定校実践例 2014年度

新聞記事を使って共創的ディスカッションに取り組む

岡山県立林野高等学校(おかやまけんりつはやしのこうとうがっこう)

教科、科目、領域

高校(高等専門学校を含む): 国語
学年 高校(高等専門学校を含む) 2年
ディスカッション
新聞記事を根拠として示しながら、テーマについて各自の主張を組み立てる。また、同一事象でも新聞社によって取り上げ方が異なることにも着目し、多角的視野を手に入する。
各自で「気になった記事」をスクラップし、コメントを付け、さらに共有を図る際に、多角的視野があり、かつ切り取りと保存・閲覧が容易である紙媒体の特性を生かした。
新聞活用学習

実践科目「Japanese_Communication_Skill_β」(国語科学校設定科目)
単元名「共創的ディスカッション(全10時)」
1.各自で新聞記事をスクラップし、コメントを記入する。(2時)
2.スクラップした記事を貼り出し、コメントを含めて共有する。(1時)
3.記事から3~4のテーマを設定し、各自の主張を組み立てる。(2時)
4.チームに分かれ、ディスカッションのテーマを決める。(1時)
5.共創的ディスカッションを実施する。(4時)

2.スクラップした記事を貼り出し、コメントを含めて共有する。

1.前時までに各自でスクラップした新聞記事を黒板に貼り出す。
2.記事の内容とコメントを読み、話し合いながらカテゴライズする。
3.カテゴライズされた記事と、裏面のコメントを再度読み、気になったもの、良いと思ったものをピックアップして各自の手元に取り込む。その際、他の生徒がスクラップした記事でもよい。
4.「ディスカッションで取り上げたいテーマ」を各自で3~4選び出す。
5.次時に向けて、ディスカッションで最初に提示する「主張」の作成を始める。

・スクラップの際、出典(新聞名と日付)を正確に記録させる。
・記事内容の時間的な変化、新聞社による取り上げ方の違い等を比較してみるように指示する。

授業後に提出を求めた生徒のレポートから抜粋したものを示す。
・1つのものだけを見て、それが全てだと思い込まないようにしたい。
・新聞記事はじっくり読むことができ、気になる記事は切って保管もできるので、情報を整理するのに便利である。
・二項対立にならないように気をつけて、課題解決に向かう必要性を感じた。
・人と人とはつながりの中でしかわかり合えない。それを断ち切ってはいけない。

成果
・「多角的視野を持つことの大切さ」について、生徒が実感として理解できた。
・SNSも含めた、様々な情報メディアの特性について理解できた。
・家庭では購読することが少ない、複数の新聞に触れ、興味を持つことができた。
課題
・NIEの実践事例について、他教科にも紹介し、取り組みを拡大していきたい。
・語句や表現、レイアウト等についても触れていきたい。

実践者名:岡山県立林野高等学校 内田浩文