実践指定校実践例 2014年度

読解力・表現力の向上をめざして

益子町立七井中学校(ましこちょうりつなないちゅうがっこう)

教科、科目、領域

中学校: 国語 、数学 、理科 、音楽 、英語(外国語) 、総合学習 、特別活動
学年 中学 1年 、2年 、3年
社会への関心をもち、文章や資料を読み取り、自分の考えを表現できる
社会への関心を高め、書かれた文章や資料を理解し、自ら考え、進んで表現できる力を身に付けさせる。
新聞制作学習 新聞活用学習

(1) 学習を支える取組
ア NIEコーナー(新聞閲覧)の設置
イ NIEコーナー(新聞保存)の設置
ウ NIEの日
エ NIE掲示板の設置
オ 委員会活動(NIE活動の啓発)
カ いっしょに読もう! 新聞コンクールの実践 
(2) 新聞を活用した実践
ア 教科
・国語、数学、理科、英語、音楽、技術・家庭科
イ 総合的な学習の時間
ウ 学級活動
 

NIEの日:20分(週1回程度) 教科:7時間 総合的な学習の時間:14時間

(1)学習を支える取組
・NIEの日
週1回程度、全生徒が記事をワークシートに貼り付け、内容の要約と感想を書いた。
(2)新聞を活用した実践
ア 各教科
①国語
・新聞記事を提示し、新聞記事の構成の特徴について関心をもたせるとともに、新聞の紙面構成に基づいてリード文を書かせた。
②国語
・二つの社説を比較して読み、筆者の主張を考えさせるとともに、二つの社説を比較して読み、構成や展開について、その違いや効果を捉えさせた。
③数学
・グラフや表を伴った事から、その利便性を考え、方法を選択し、表現した。
④理科
⑤英語
・中学生向けの英語で書かれた新聞記事を提示して、簡単な質問を通して概要を読み取った。
⑥音楽
⑦技術・家庭科
・情報モラルに関する新聞記事を提示し、知的財産の保護の必要性について思考させ、適正に対処する方法を話し合った。
イ 総合的な学習の時間
・国際情勢や問題に関する課題の設定し、関連する新聞記事を収集し、整理・分析活動後、スクラップ新聞づくりを行った。まとめ・表現の活動として、意見文を作成し、新聞へ投書した。また、新聞記者を学校に派遣する出前講座を利用し、「新聞記者の仕事」、「インタビューの仕方」について学んだ。
ウ 学級活動
・新聞記事の事例から、事件の原因や対処法を考え、実生活と結びつけ、正しい判断や行動について話し合った。

(1)課題解明のために、全教育活動とNIE活動との関連を図りながら、研究を推進する。
(2)教職員全員が研究内容を理解し、全校体制で研究を行う。

<アンケート結果より>①新聞を教室や廊下へ常備したことで、閲読する生徒が増加した。②生徒の読む新聞記事の内容や記事数が変化した。③生徒の話題に新聞記事の内容が取り上げられるようになった。④社会への関心を広げたり、深めたりする生徒が増加した。⑤読むや書く、漢字や言葉を覚える、調べる活動を好む生徒が増加した。
<学力調査より>「言語についての知識 ・理解・技能」と「書く能力」の正答率が良好であった。

<成果>①新聞を昨年度よりも身近に置き、NIE活動を数多く取り組んだ結果、さらに新聞に親しみ、社会に興味・関心をもって新聞を読む生徒が増加した。②生徒の知識や語彙量が増え、文を要約し、それに対する意見や考えをもつ ことができるようになった。一人一人の文章力も向上した。③「読む」、「書く」ことから「話す」、「聞く」ことへNIE活動領域を広げるために、各教科や総合的な学習の時間、学級活動等において、話し合いや発表の活動を意図的に取り入れた。その結果、社会的な事象を多面的・多角的に考えさせることで、思考力や判断力、表現力が高められた。

実践者名:益子町立七井中学校 山口宏