実践指定校実践例 2014年度

かん字の読み方クイズをつくって,友だちとクイズを出し合おう

新発田市立外ヶ輪小学校(しばたしりつとがわしょうがっこう)

教科、科目、領域

小学校: 国語
学年 小学 2年
かん字の読み方
新聞にある漢字を使って読み方クイズを作り,クイズを出し合うことで,漢字の読み方に対する興味・関心を高め,同じ漢字をいろいろな読み方で読むことができるようにする。
家庭との連携推進による家庭学習の活性化
新聞活用学習

【1・2時間目】複数の読み方をもつ漢字があり,使う言葉によって,読み方が違うことを理解する。【3時間目】「送り仮名」がつくときと,つかないときの違いを考えたり同一漢字で読みの違う漢字を入れた短文を考えたりすることで,漢字の読み方や使い方に慣れる。【4時間目】新聞記事や自分が知っている漢字からクイズを作成し,互いにクイズを出し合うことで,漢字の読み方の習熟を図る。

4時間目

【前時までの振り返り】:漢字は1つの読み方ではなく,いろいろな読み方があるものが多く,正しく漢字を読むためには送り仮名がつくことがあるということを確認する。【導入題の提示】:教師が作った漢字の読み方クイズを提示し,みんなで答えを考える。【追究題の提示】:漢字の読み方クイズを作り,友達と出し合う旨を確認し,クイズの作り方を説明する。【新聞の連載記事とのつながりを引き出す】:連載小説『ようこそペンションアニモーへ』を使用し,漢字クイズを作りたい想いを児童から引き出す。【漢字クイズの作成】:児童1人1人が漢字クイズを作成する。【漢字クイズを出し合う】:作成した漢字クイズを複数の友達と出し合う。【学習のまとめと振り返り】:漢字クイズを作ったり答えたりして,分かったことや頑張ったことを書く。

前時までの学習内容をまとめた掲示物を利用して,漢字の読み方について分かったことを振り返る。「上」のようにたくさんの読み方がある漢字で,読み間違いをしやすいものをクイズに出す旨を確認する。なお,他の漢字との組み合わせや送り仮名の大切さなども感じられるようにする。また,クイズの作り方のポイントを黒板に掲示して,作り方を視覚的に捉えることができるようにする。これらを基に,2つの読み方でクイズを作る。

朝学習や家庭学習で読んでいた連載記事を教材化することで,子どもは日頃の学びを国語の学習に生かすことができた。そのため,子どもが「新聞の続きを読みたい」,「新聞は楽しい」という想いや考えを引き出すことができ,学習意欲も高まった。また,新聞記事ということで未習の漢字もあったが,すべての漢字にふり仮名があり,全員が読むことができ,読み進める中で漢字の意味理解や読む力・語彙力を付けることにつながった。

9月から新聞小説を継続して音読教材として使用してきた。2年生が読むにしては小さい文字であったり,意味が分からない語句が多く出てきて,読み始めた当初は難度が高かったが,続けてきたことで,音読が苦手な児童が読むことに自信をもったり,語彙が増えたり,文章を読むことに対する抵抗感が薄れたりといろいろな効果が表れてきている。本単元は,新聞小説を言語事項である漢字単元で扱ったが,この他に,「片仮名」や「ようすを表す言葉」などの学習で使用した。国語教材としていろいろな場面に使うことができるので,新聞小説は教材として利用価値が高い。

実践者名:新発田市立外ヶ輪小学校 神田美智江