実践指定校実践例 2014年度

日本とインドや中国との関係を考えよう!~新聞記事を活用した授業の展開~

新発田市立豊浦中学校(しばたしりつとようらちゅうがっこう)

教科、科目、領域

中学校: 地理
学年 中学 1年
アジア州~急速に進む成長と変化~
新聞記事に興味を持ち、積極的に話し合い活動に参加する。日本とインドや中国の関係について資料から考察することができる。
新聞記事の内容の読み取りを保護者と行う(ファミリーフォーカス)活動を取り入れた。
新聞活用学習

1 アジア州をながめて(1) 1時間
2 アジア州をながめて(2) 1時間
3 経済成長がいちじるしい中国とインド(1) 1時間
4 急速に変わる東南アジア 1時間
5 多様な民族と経済成長 1時間
6 経済成長がいちじるしい中国とインド(2) 1時間 ・・・本時

1~6時

(1)事前の宿題で安倍首相とインドのモディ首相の会談記事を読み、関係を調べたり家族に聞いたりして考えをまとめる。(2)日本がインドと連携する目的をペアになって意見交換を行う。意見の根拠となる新聞記事に線を引く。(3)日本と中国の関係を教師が解説する。(4)日本がアジア地域で特にインドに着目する理由を教科書や関連する新聞記事を使って考え、グループで話し合う。(5)各グループの意見を発表する。(6)授業のまとめ、感想の記入をする。

新潟日報一面記事使用。事前の宿題について保護者の協力が得にくい生徒へは、学年の先生に相談してもよいこととする。

新聞記事の読み取り作業を宿題とし、保護者と一緒に行うことで、難解な文章等も理解を深めることができた生徒が多く、「日本とインドが関係を強化しようとする理由が教科書では分かりませんでしたが、新聞を読んで理解することができました。学校の玄関先に掲示してある各紙を読み比べて、国内外の情報を知るきっかけづくりにも活用していきたいです」という感想を寄せた生徒がいた。

NIE活動を取り入れたことで、日常的に新聞に接し、時事問題に関心を示す生徒が増加している。新聞の読み取り作業を保護者と一緒に行うファミリーフォーカスを取り入れたことで、難解な表現や内容を読み解き理解を深めることにつながった生徒が多かった。また、経済や平和、安全保障など多角的な視点で記事を読み取ることで、生徒の思考力や判断力の育成にもつながった。一方で、保護者の協力が得にくい生徒や外国籍の生徒への配慮が不足していたのではないかという指摘を受けており、今後の改善点である。

実践者名:新発田市立豊浦中学校 藤原 靖也