実践指定校実践例 2014年度
新聞(文字媒体)から現代社会を読み解く
長野県梓川高等学校(ながのけんあずさがわこうとうがっこう) |
教科、科目、領域 |
高校(高等専門学校を含む): 公民 |
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学年 | 高校(高等専門学校を含む) 3年 |
現代社会の基礎知識を身に付け、その諸問題について考察する能力を養う |
高校生が新聞に出合い、新聞や社会に対する興味や関心を高め、多面的・多角的な思考を身に付け、「書く力」を伸ばす |
授業日直近の、生徒の興味がありそうな旬な記事を取り上げる |
1時限目;「道徳を教科化」の記事を読み、それに対する賛否を理由を示しながら書き、発表する。
1時 |
(1)本時に扱う新聞のコピーと学習カードを配り、本時では「道徳教科化」について考えることを伝える。(2)学習カードに新聞のコピーを見ながら、語句を記入していく。(3)学習カードの空欄に当てはまる語句を発表し、全員で答え合わせをすることにより、記事に対する共通認識をもつ。(4)道徳の教科化への賛否とその理由を書く。(5)「道徳の教科化への賛否とその理由」を発表しあい、一つの記事に対して、多様な意見があることを共有する。 |
(1)学習カードの空欄は必要最低限にし、確保した時間内で埋められるよう工夫する。(2)一人1回は発表できるように指名し、当事者意識をもたせる。(3)その記事の社会背景が分かる解説を工夫する。(4)書く時間を確保する。(5)生徒自身の考えを尊重する。 |
A生「道徳を教科化した方が、生命倫理など少しでも知ることができて良いと思う。私は小学生の時に道徳の授業を受けていて、人の気持ちを知ったり、考えたりすることは重要だと知ったから教科化するべきだと思う」。B生「道徳とは本来、家庭や学校生活の中で得ていくものだと考える。わざわざ基準が曖昧な教科書を発行して役立つのだろうか。私が小中学校の頃の道徳の授業はどれだけの人が真剣に受けていただろうか」。
成果;授業や研究の「型」はできている。このやり方を重ねることで、世の中を自分のものにできる。生徒に、「条件」をつけて感想を書かせているところがポイント。課題;本時は新聞記事を読み取らせる時間がやや長かった。「時事問題」なので、「国語」や他教科との線引きが難しいが、いきなり「討論」や「話し合い」でも良かったか。また、次への展開として座り方の工夫をして討論やグループでの話し合いをさせていくことも大切ではないか。感想をどういう「順」で書かせるかも検討課題。
実践者名:長野県梓川高等学校 臼田民幸