実践指定校実践例 2013年度

新聞記事:2020年夏季五輪・パラリンピック関連を読んで、考えてみよう

米子工業高等専門学校(よなごこうぎょうこうとうせんもんがっこう)

教科、科目、領域

高校(高等専門学校を含む): 地理歴史
学年 高校(高等専門学校を含む) 3年
都市の比較、決定要因の考察
タイムリーな話題、関心の高いニュースを教材として使用
新聞活用学習 新聞機能学習

1時限目:2020年の夏季五輪・パラリンピックの開催都市決定のニュースについて紹介
2時限目:立候補していた3都市の比較や、決定要因について、各紙の記事を組み合わせて考察

第1~2時

1.下記の内容の学習プリントを作成して学生に配付し、各自記入(地図を見て作業)→発表
2.朝日13/9/8付に掲載されていた立候補3都市のアピールポイントを、プリントに自分なりにまとめ、読売13/9/10付などから東京に決定された要因(勝因)とともに、毎日13/9/10付から2都市の敗因を考察→各班で話し合った後発表

【学習プリント】
★夏季休業中(8~9月)に印象に残っているニュースを挙げてください。
1)2020年夏季五輪・パラリンピックの開催都市はどこに決まったか?
*あなたはそのニュースを何で知りましたか?
→〔新聞 テレビ ラジオ パソコン 携帯電話 家族 友達 その他(   )〕
*各紙1面の読み比べをしてみよう。
2)あなたはどの都市に決定されると予想していましたか?
3)開催都市の決定要因、他の立候補都市の敗因は何か?
①IOC総会が開かれた都市、及び立候補都市を裏面の白地図に記入。
②なぜ、東京は立候補したのか?
③東京開催に決定した要因を考えてみよう
 表:都市名/アピールポイント/勝因・敗因[略]
4)東京開催で、どのような効果が期待されるのか?
5)五輪開催にどれくらいの費用が掛かるか?
 ●『毎日』13/9/10を参照
6)7年後はどうなっているだろうか?
・東京、日本
・世界
・鳥取
・自分

 このニュースをテレビで知ったという学生が大半で、「新聞」は皆無に等しかった。決定は未明であり、その翌日は休刊日であったので、9月10日付で報じられたことを説明した上で、同日の1面をパワーポイントで投影した。

 学生の事後アンケートに、「オリンピックの記事は、テレビだとプレゼンの映像だけだったりでライバル国のことまで詳しく知らなかったから、新聞記事の方が詳しく知れた」というものがあった。

 学生(各班)から出された回答は、東京のプレゼンテーションの高評価を挙げるものが多かったが(テレビの影響か?)、新聞記事を読んで、他都市の抱えている課題などに視野を広げることができた。
 教員側が記事を選択して学生に提示したため、こちらの意図が入ってしまっているが、学生自身が主体的に新聞に触れ、記事を選び、読んで理解し、自分の意見をまとめてコミュニケーションや判断できる力を養えるよう、新聞を活用していきたい。

実践者名:米子工業高等専門学校 加藤博和