実践指定校実践例 2013年度
相手の意見を尊重する質問の仕方~パネリストやコーディネーターの話し方~
草津市立玉川中学校(くさつしりつたまがわちゅうがっこう) |
教科、科目、領域 |
中学校: 国語 、総合学習 |
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学年 | 中学 2年 |
パネルディスカッション |
パネルディスカッションにおいて、どのような質問の仕方をすれば相手を尊重して意見を引き出せるのかを新聞記者のインタビューを予想することで考えさせる。 |
同じテーマの2社の記事を読み比べ、記者がどのような質問をした結果得られたインタビュー内容なのかを読み解く。 |
「相手の意見を尊重しよう~パネルディスカッション~」【全8時間】のうち、今回の取り組みはコーディネーター力を養うために設定した1時間である。本時は、新聞記者のインタビューからそのスキルを学びとることに重点を置いた。質問の仕方次第でその回答が大きく変わる例として、同一テーマでありながら相反するイメージを与える2社の記事を読み比べることを導入として使用した。
中学2年生 |
(1)パネルディスカッションの例を聞き、ディベートとの違いを話し合う。<1時間> |
相手の意見を尊重することが目的であるため、客観的で多面的なものの考え方が必要であることを押さえたい。意図して回答を誘導するようなことが望ましくないことに気づかせたい。 |
新聞記者の質問によって、記事内容が正反対になることに驚きを感じていた。その原因のひとつが、新聞記者のインタビューの仕方にあることに気づくのにロールプレイの実演は有効だった。スキルだけにとどまらず、相手の意見を尊重しつつも相手の本音を聞き出す心構えが、よりよいパネルディスカッションの展開をめざすことができた。
新聞記事のインタビュー部分に着目させたことで、新聞を読む際、記者の質問を予想して読むようになり、記事内容を批判的に読み取るようになった。より真実に近い情報を収集するために複数社の新聞を比べ読みしたり、記事内容に対する意見を周囲の人に求めたりするようになった。行間を読んだり、語句の背景にあるものを予想したりするために確かな情報を得ようとする姿勢が身についたように思う。一方で、記事内容を正確に要約するにはまだまだ未熟であり、自らの読み違いを周囲との議論の中で気づく生徒も多い。要約の練習を盛り込んだ継続的な取り組みが今後も必要であると感じた。
実践者名:草津市立玉川中学校 作田まさ代(利倉 章)