実践指定校実践例 2013年度

新聞記事を使った3分間スピーチ

広島県立尾道商業高等学校(ひろしまけんりつおのみちしょうぎょうこうとうがつこう)

教科、科目、領域

高校(高等専門学校を含む): 国語
学年 高校(高等専門学校を含む) 3年
国語表現 声の表現 ~スピーチの方法~
社会現象に目を向け,自分の意見を声に出して表現できるようにする。
意見を述べたい新聞記事について,複数の新聞を比較して内容をまとめる。
新聞活用学習

1・2限目…新聞記事を選びワークシートにまとめる。
3限目…ワークシートにまとめたものを基本にして,スピーチ原稿を書く。スピーチ原稿は提出。
4限目…スピーチ原稿を生徒に返却後清書。
5・6限目…スピーチの練習・発表・相互評価。
  

1~4限目

(1)選んだ記事の内容を箇条書きにする。
(2)他紙に同様の記事がないか探す。
(3)選んだ記事についてワークシートにまとめる。
(4)構成を考えながら,(1)で箇条書きした内容を配置していく。
(5)スピーチ原稿を書いていく。
(6)スピーチ原稿を書く際,引用した箇所と自分の意見を明確に分けながら書くように伝える。
(7)スピーチ原稿返却後,表現を練り直し清書する。
(8)時間を計って声に出して練習するように伝える。   

 多くの記事に接してほしいため,1・2限目は図書室で授業を行った。しかし,テーマを決めるのに時間がかかった生徒もいた。インターネットを併用したり,同じ話題の記事を数紙提示したりすることによって,生徒は選んだ記事に対する理解を深めた。内容をまとめる自分の意見を整理するのに役立った。

 最初は,皆が知っている記事で東京五輪開催決定や消費税増税などにテーマが偏ってしまった。しかし,学習が進んでいくにつれて,商業高校生らしく,株の話や企業責任などのテーマを選ぶようになり,関心を持つ範囲が広がった。発表の練習に掛ける時間は少なかったものの,生徒は興味を持って発表者の意見を聞いていた。

 スピーチの授業は毎年3年生の国語表現の時間に実施しており,新聞を使ったスピーチの授業は昨年度から始めて2年目になる。

(成果)授業が進むに従って,社会的なテーマに関心を持つ生徒が増えた。
(課題)発表の練習に費やす時間について考える必要がある。スピーチ原稿を読み上げる生徒もいるため,スピーチの練習方法の確立を考える。発表練習にペアワークなどを取り入れて,堂々とスピーチができるようにする必要がある。

実践者名:広島県立尾道商業高等学校 清水美江