実践指定校実践例 2013年度
明確な視点を持って、新聞を活用できる生徒の育成
北九州市立南小倉中学校(きたきゅうしゅうしりつみなみこくらちゅうがっこう) |
教科、科目、領域 |
中学校: 地理 、道徳 、総合学習 、特別活動 |
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学年 | 中学 1年 、2年 |
特別活動・総合的な学習の時間・道徳・社会 |
新聞記事を読むための注目点や構成の特徴、「新聞記事を何に活用するのか」という明確な視点を持たせる。 |
社会科以外の学習活動でも新聞を活用し、新聞の資料としての価値を学力向上や道徳的価値の向上に役立てる。 |
特別活動の時間に、「心がポカポカするニュース」を探す活動を取り入れた。第1時で、自分が興味を持った記事や、おもしろいと思った記事を探させた。そしてなぜその記事を選んだのか、その記事をよんでどのように感じたかを記入させた。
第2時では、他の人に伝えたい「心がポカポカするニュース」を探す活動をおこなった。読んだ人がうれしい気持ちになったり、笑ってしまったりする記事を探すよう指示をした。その後、探した記事を紹介する活動を取り入れた。
第1・2時 |
【第1時】 |
【第1時】 |
活動は、1年間を通して、数回実施した。始めは新聞をめくるだけで、「自分が好きな野球選手の記事」「自分が好きな料理の記事」というような、自分を中心とした軸でしか新聞を読むことのできない者も多く見られた。
しかし、活動を追うごとに、地域の記事などが掲載されていることに気づく生徒が増えた。自分の興味とは異なる記事でも、新聞を通して新しい発見や、興味を持つことがあることに気付いたと考えられる。
この活動を通して、社会面や生活面の記事の存在を知る生徒が増えた。生徒の中には「新聞と言えば政治」「新聞と言えば難しい記事ばかり」と思っていた者が約70%(第2学年)と、多く見られた。しかし、自分に身近な記事や、趣味に関する記事、生活に役に立つ記事もあることが理解できた生徒が約10%増加した(第2学年)。新聞に興味や関心を持つきっかけの活動としても有効であった。
また教科の学習活動では、導入として「外国の記事を探す」という視点で新聞を読む活動を取り入れたことにより、「意外と読める記事が多かった」「身近なイベントにも外国が関わっていることがわかった」など、新聞に対して積極的な意見が多く見られた。
実践者名:北九州市立南小倉中学校 阿部 浩明