実践指定校実践例 2013年度
守山区を襲った台風15号による水害とその対策
名古屋市立小幡小学校(なごやしりつおばたしょうがっこう) |
教科、科目、領域 |
小学校: 社会 |
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学年 | 小学 5年 |
自然災害を防ぐ |
水害の対策に取り組んでいる人々の工夫や努力、抱える問題について意欲的に調べることを通して、自然災害への対策の在り方を考え、表現する。 |
○台風15号による水害の記事を基にした導入 ○対策に取り組む人々に関する記事を基に調べ学習 ○新聞記事を参考に対策の改善案を提案する場面 |
第1時:台風15号から水害に目を向けよう。
第2時:学習問題を設定しよう。
第3時~第5時:水害の対策について「だれが」「何を」行っているのか調べよう。
第6~8時:調べたことを基に、自然災害への対策について考えよう。
第9時:新たな学習問題を設定しよう。
第10~12時:調べたことを基に、改善案を考え、提案しよう。
第13時:学習を振り返り、自然災害への対策について自分の考えをまとめよう。
第10時 |
○新たな学習問題『自然災害の対策をよりよくするためには?』に対する最初の自分の考えをもつ。 |
○他地域の取り組みを基に改善案を考える際には、自分たちの地域でも実現できそうかという「現実性」、それを自分の地域で行うことに意味があるのかという「効果」の2つの観点で考えるようにする。 |
児童は、「情報が伝わらない」「消防団員数の減少」「非常食の準備が困難」など対策には問題があると考えた。そこで、「防災絵本作り」「消防団の啓発にアイドル」「食料の譲り合い」などといった他地域の取り組みの記事を参考にして、改善案をまとめていった。児童は、「なるほど」「これはできそうだな」と関心をもって記事を読んでいた。そして、役所や消防署、消防団など地域の人々に提案したいという気持ちが高まった。
成果:水害が身近な地域での事象であったことや、よくニュースになる新鮮な話題であったため、意欲を高めることができた。また、記事に書かれている人々との出会いは、知的好奇心をくすぐり、社会と自分とのかかわりを見つめることに有効であった。さらに、地域で取り組む人々に対策の改善案を提案したことで、自分の考えを発信することのよさに気付くことができた。
課題:水害をはじめとする自然災害に対して切実感が高まらない児童がいた。また、改善案に現実性や効果の検討が不十分な児童の姿が見られた。
実践者名:名古屋市立小幡小学校 余合 弘