実践指定校実践例 2013年度

新聞に学ぶNIE教育をめざして

徳島市沖洲小学校(とくしましおきのすしょうがっこう)

教科、科目、領域

小学校: 国語
学年 小学 6年
出会い―宮沢賢治さん
新聞の編集をすることで,その内容から自己啓発できるようにする。
新聞を書くために「読む」ということを意識する。
新聞制作学習

1.「イーハトーヴの夢」や伝記を読み,賢治さんについて知る。(3時間)
2.「やまなし」を読む。(6時間)
3.読書会をする。(1時間)
4.新聞を制作する。(2時間)

12時間

 宮沢賢治について,教科書に掲載されており,伝記的な視点で書かれた「イーハトーヴの夢」を読み,賢治の人となりを知る。重ねて,他教科書に掲載されている伝記を読む。賢治の生きざまを踏まえて,教科書に掲載されている宮沢賢治の文学作品「やまなし」を読み深める。
 その後,宮沢賢治の他作品の絵本(『雪わたり』,『注文の多い料理店』など)を興味・関心に従って読む(一人読み・読み聞かせ)。同じ作品を選んだ友達どうしでグループを組み,感じたり考えたりしたことを新聞にする。その新聞を基に,読書会をする。 

 日頃から,自分たちで新聞を制作するということを念頭に置き,様々な新聞を読むことを楽しめるよう,素地をつくっておく。

 重ね読みをする中でそれぞれが得た問題意識,感想や意見,ものの見方・考え方などを交流するために,「読書新聞」という形をとった。読み取ったことを「読書新聞」に表し,読書交流会に生かす。新聞の編集をする中で,編集力が身についただけでなく,その内容から子どもたちが啓発されることも多くあった。より深い読みがみられた。

 初年度,教師も手探りの状態での実践であったが,新聞を作成したり編集したりすることを念頭に置き,お気に入りの記事を探したり,発表したりすることで日常的に「読むこと」を楽しめるように意識してきた。
 新聞には社会が凝縮している。次年度は,生きた教材である新聞を通して,地域・県・国・世界で,今起きていることと学校で学んでいることがつながっていることにも気づかせたい。自分と社会とのつながりが認識できるよう努めていきたい。

実践者名:徳島市沖洲小学校 田渕 由起子