実践指定校実践例 2013年度
日本の安全保障はどうあるべきか
長野市立昭和小学校(ながのしりつしょうわしょうがっこう) |
教科、科目、領域 |
小学校: 社会 、総合学習 |
---|---|
学年 | 小学 6年 |
戦争について考えよう |
戦争について調べたり話し合ったりする活動を通して、戦争のない平和な世の中にするためにはどうしたら良いか自分なりの考えを深めることができる。 |
新聞を読むことにより社会とのつながりを実感し、社会の一員としての自分のあり方を問うていく力をつけていく。新聞からしか得られない現実感を持って学習に臨める。 |
1,シリア問題についての新聞記事を読み、戦争を回避するための方法を調べる。(6時間)2,日本の戦争について調べ、戦争が起きた原因と結果について考える。(9時間)3,日本の安全保障問題について調べ、これからの日本のあり方を話し合う。(12時間)4,戦争のない平和な世の中にするためにすべきことを考え、発信していく。(13時間)
40時間中の第21時 |
戦争について学習してきた子ども達が、集団的自衛権の行使を認めるべきか考える場面で、対立する二人の意見が載った新聞記事を読み、「認める」「認めない」の二つの立場から意見を出し合うことを通して、平和に対する自分なりの考えを深めていく。 |
本時で提示する新聞記事はあらかじめ担任で探しておいた。子ども達が考えていくための資料として活用した記事は、子ども達が見つけ出し、スクラップしたものを活用した。 |
インタビュー記事を読み、「私は、○○さんが言っているように、日本はこれからも医療や経済支援により国際貢献をしていけば良いと思うから、集団的自衛権の行使には反対です」など、記事を根拠に考えを深めていた。分からないことがあるとファイルを開き、スクラップした記事を再度読み返し、「ここにも書いてあるように・・・」と、新聞記事を活用していた。
(1)集団的自衛権という児童にとって難しい問題でも、新聞記事を読み、調べ学習や話し合いの活動を繰り返すことで、「身近な問題」として真剣に考えられるようになった。(2)日本の安全保障や外交問題に対して、「自分は何をすべきなのか」「自分の未来のためにはどのように進むべきなのか」を一人一人が今まで学習してきた知識や体験をもとに考えていた。また、新聞を通して社会とつながり、大人との意見の違いから自分なりの課題をみつけだせるようになってきた。(3)児童は限られた知識や資料から自分の考えを深めていくため、一つの資料の影響力が大きい。情報を取捨選択する力や、記事を批判的に読むといった能力を高めることが今後の課題である。
実践者名:長野市立昭和小学校 砂塚 雄太