実践指定校実践例 2013年度

新聞を使った調べ学習の実践

市原市立市東中学校(いちはらしりつしとうちゅうがっこう)

教科、科目、領域

中学校: 総合学習
学年 中学 1年 、2年 、3年
総合的な学習の時間
新聞を活用し、新しい視点や考え方を知り、探求する力を育成する。
新聞閲覧ルームを設置し、日付ごとに整理し、閲覧しやすくする。
新聞活用学習

総合的な学習の時間の中で30時間を「やまぼうしタイム」と設定し、自らテーマを見つけ、調べ、発見や考察を行い、その内容を一人ひとりが発表するという取り組みを実施した。この時間に調べ学習を行うときに、新聞を活用することによって、今までにない、新しい視点や考え方を知り、探求する力の育成を図った。

12時間

(1)新聞閲覧ルームの設置
学校に届いた新聞を、教室のひとつを新聞閲覧ルームとして、新聞を閲覧できる場所を設置し、そこで自由に見ることができるようにした。新聞の設置や整理についても、生徒の活動として、文化委員が新聞閲覧ルームまで運び、机の上に日付順に並べていった。だんだんと新聞の部数が増えていったので、日付順にロッカーに整理していく事とした。
(2)総合的な学習の時間での活用
「やまぼうしタイム」の調べ学習の時間では、PC室でネットで調べる場合と図書室で関連書籍で調べていく場合と実際に理科室・家庭科室などで実験をしていく場合とに分かれていた。今回はその中に新聞の閲覧を入れる形となった。購読が9月からだったので、9月から生徒は閲覧ルームにきて、自分のテーマについて新聞も活用していった。

新聞については、当初は、6月~10月と計画していたが、今年度はNIE実践校1年目なので、新聞の購読も9月以降となり、9月・10月の2ヶ月間に各紙2部ずつ購読という形を取った。

最初は興味もあり集まった生徒が多かったが、だんだん数が減っていくという状況が見られた。支援をすれば、関連記事を見つけ出し、興味関心を高める生徒が見られたが、自分の力で見つけ出すにはなかなか至らなかった。

新聞を読み慣れていないこともあり、パラパラとめくるだけで終了し、関連記事を見つけ出す力の不足を感じた。テーマにより閲覧しやすいテーマと、閲覧しにくいテーマがあり、こちらが意図するほど活用されなかった。次年度はもっと新聞の活用の幅を広めていくために、次のようなことを考えている。一つ目はテーマに直接関連する記事ばかりでなく、教師が支援することで、一見関連性がないことも、多方面から見ると関連していることに気づかせ、テーマを探求させるきっかけを作る。二つ目はネットで関連記事を検索し、その内容を新聞で確認し、さらに様々な新聞で比較していくといった方法を進める。三つ目として、ゼミ内で各自のテーマを共同で捜していく方法を進めていきたい。

実践者名:市原市立市東中学校 阿部顕次郎