実践指定校実践例 2013年度
新聞を読むことで自分の考えを持ち、それを交流する児童の育成
花巻市立湯口小学校(はなまきしりつゆぐちしょうがっこう) |
教科、科目、領域 |
小学校: 総合学習 |
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学年 | 小学 5年 、6年 |
総合的な学習の時間ースクラップブックを作ろうー |
・新聞作成(林間学校・修学旅行)
国語4・学活1(各学年)
・新聞に関する学習
「新聞とは?」 総合1(合同)
・日常活動…スクラップ,朝の会・帰りの会での新聞記事をもとにした意見発表(各学年)
・スクラップのまとめ
「みんなの心に残った記事は?」
総合1 復興教育(合同)
第7時 |
今年度の日常活動(スクラップ)は,9月~12月の4ヶ月間だった。そのまとめとなる学習を,冬休み前に行った。子どもたちの関心の高い記事は,季節的なものとしてプロ野球(湯口小学校は野球スポ少が盛ん)を含めたスポーツが多かったが,その次に多かったのが,震災関係,そして伊豆大島等での自然災害だった。そこで,児童の関心の高さを共有させたいと考え,お互いのスクラップを5・6年全員で見合う機会を設けた。 |
各教科の指導計画の中に位置づけ,単元の中で必ず活用するのではなく,できるだけ自然に児童が新聞を読む環境を整え,自分の考えをもち,それを交流しあうことに重点的に取り組んだ。 |
見学に行った自動車工場関連の記事に興味を抱き,詳しく調べる児童(きっかけになった記事は,「岩手産HVアクア燃費世界一奪回へ」)や,伊豆大島の災害(台風26号・27号)を自分たちのことのように気遣う児童が出てくるなど,様々な教科・領域にいい影響があった。
新聞を読むことが多くなると,子ども一人一人の中で,これまで培ってきた経験や知識と新しい情報が絡み合い,そこから物事を考えたり,知的好奇心が芽生えたりする様子が多く見られるようになった。
二年間のNIE活動を終え,新聞を読んで感想をもち,それを伝え合う活動に取り組むと,思考経験をもち同時に主体的な課題意識をもつ児童が多くなることが分かった。今後も,教師側が意識して新聞記事を学習に活用したり,一紙は自由に読むことができる新聞を用意したりして,活動を継続させていきたい。
また,復興教育・キャリア教育などでのより効果的な新聞活用の仕方を考えていきたい。
実践者名:花巻市立湯口小学校 阿部道嗣