実践指定校実践例 2013年度

さまざまな新聞から読み取れることを探し出し、表現する授業

千葉市立千草台中学校(ちばしりつちぐさだいちゅうがっこう)

教科、科目、領域

中学校: 歴史
学年 中学 3年
第一次世界大戦とアジア、日本(大正デモクラシー)
大正時代の歴史的事象に興味、関心を持ち、今日の生活とどのように関連しているか意欲的にとらえ、現代社会の問題点を見つめる。
選挙というテーマを基に大正時代と現代とでその違いを新聞から探り、当時の人々の選挙に関する気持ちを新聞から読み取らせ、現代社会と照らし合わせる。
新聞活用学習

(1)第一次世界大戦とロシア革命・・・1時間
(2)国際協調の高まり・・・1時間
(3)アジアの民族運動・・・1時間
(4)大正デモクラシー ・・・1時間(本時)大正時代の新聞を活用
(5)広がる社会運動・・・1時間
(6)都市化と大衆化 ・・・1時間

第1時

1 明治時代の衆議院選挙の様子をふり返る(投票率と制限選挙にふれる)。
2 当時の新聞を見て、人々の民主主義を求める動きの高まりをつかむ。
3 新聞記事から読み取れることを見つけ、自分なりの考えをワークシートに書く。
4 デジタル教科書の資料から有権者数の増加、普通選挙のポスターを見て、何を訴えているかを考える。
5 現在の日本の選挙と比較し、相違点について考え、今の政治の問題点を発表する。
6 改善策の発表から自分の考えをふり返る。他者の考えと相互評価をする。

1 当時の人々の民主主義に対する関心の高さを理解させる。
2 日常見ている新聞と対比させ、見出しやリード文に着目させる。
3 大正時代の選挙の様子を読み取らせ、現在との違いを考えさせる。

大正時代の新聞では、リード文や写真から興味を持って、その内容を読み取っていた。表現が難しい中、わかる漢字や言葉を探し、意味を理解しようと努めた。今の選挙と当時の選挙の違いを新聞の言葉から比較し、考えていた。

歴史事象のわかる新聞を図書館等で探す必要があるが、明治半ば以降の新聞はたいてい保存してあり、手に入れることができる。過去の新聞を見ることで、当時の人々の思いを考えることができた。課題としては、現代との比較や社会参画の意識から問題を自分のこととして考えさせる手立てが必要である。そこから自分の考えを発信する活動へ結びつけるために、まず現代社会の問題をさまざまな資料をもとに理解させることが大切である。そうでないと自分の考えに深まりがないものとなってしまう。

実践者名:千葉市立千草台中学校 小石伸一