実践指定校実践例 2013年度

「現代社会」での新聞記事レポート

愛媛県立松山商業高等学校(えひめけんりつまつやましょうぎょうこうとうがっこう)

教科、科目、領域

高校(高等専門学校を含む): 公民
学年 高校(高等専門学校を含む) 2年
新聞記事のスクラップ記事からレポート作成し、発表する。
現代社会の諸問題に関して、新聞記事に掲載されている内容に親しむ。
科目「現代社会」の教科書の内容と関連した記事を取り上げているか。
新聞活用学習

1時限目   新聞記事の熟読と新聞記事の選定
2時限目   レポート作成
3時限目   レポート改訂
4・5時限目 発表

1~5時限

(1)新聞記事の熟読(40分)
 ※自宅で購読している新聞を持参させたり、また本校NIE担当の方で2社の新聞のストックを用意し、必要な生徒には配布した。
(2)「現代社会」の教科書の内容に関わる新聞記事の選定(10分)
(3)図書またはインターネット等で調査(各自で授業時間外にて)
(4)レポート作成(1時間)
 ※2年生3クラス 120名を対象に、3回にわたりレポートを作成させた。その内1回は、夏季休業中の課題
(5)各自でレポート3品の中から、発表用の1つを選定(20分)
(6)発表用レポートの改訂(指導者がアドバイスをする)(30分)
(7)各クラスで全員が一人ずつ発表する(各3分程度)(2時間)

・新聞を読む習慣をいかに定着させるか。
・選定した記事が、「現代社会」の諸問題と関連しているか。
・内容をいかに簡潔に他の生徒に伝えることができるか。
・的確に分析し、自分の意見をきちんと述べているか。
・多角的視野をもって客観的に分析し、改善点を意見として提示できているか。
・発表では、表現力を評価するとともに、いかに限られた時間内で、聴衆に内容を簡潔に説明しているか。

・ほとんどの生徒が、新聞記事に引き込まれるように熱心に熟読していた。
・8割以上の生徒は、「現代社会」の諸問題に関する内容に興味・関心を持つようになった。その結果、新聞紙やテレビニュースなどを閲覧する時間が以前より増えた。
・家族や先生と、新聞記事やニュースの内容を話題にするようになった生徒も増えた。

・事後、アンケート調査を実施した。その結果、学習をする以前より、明らかに新聞に目を通す時間が増えており、今回の学習の成果が見られた。また、時事問題に対する興味も増加し、家族とも話し合うことで客観的に物事を捉えようとする姿勢を養うことができた。新聞記事を読んで社会の実情を知り、各種の知識を蓄積し、諸処の事物や社会問題を客観的に捉え、主体的に考察するという資質を養わせるのが、本校でのNIE教育の一環だと考えている。さらに、現代社会に対する理解を深めさせ、現代に生きる人間としての在り方、生き方について考察することは、現代の高校生に求められることである。

実践者名:愛媛県立松山商業高等学校 岡部 正史