実践指定校実践例 2013年度
社会科学習(世界地理)における新聞活用の方法
小林市立小林中学校(こばやししりつこばやしちゅうがっこう) |
教科、科目、領域 |
中学校: 地理 |
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学年 | 中学 1年 |
新聞記事による社会事象への関心・意欲を高める方法 |
新聞記事を通して社会事象に関する興味・関心を高めさせ、社会科の目標である公民的資質の育成を目指す。 |
新聞記事の紹介コーナーを設定し、新聞記事にふれる機会をつくる。 |
世界地理に関する新聞記事を選び、2週間程度のサイクルで新聞記事紹介コーナーに掲示する。社会科の授業の導入に活用したり、定期テストのニュース問題に出題した。
社会科の授業、定期テストの問題において |
(1)世界地理に関する新聞記事を選び、新聞記事紹介コーナーに掲示する。その際、記事についての見出しをつけ、生徒の興味を喚起できるように工夫した。紹介コーナーに世界地図を掲示し、新記事の国に印をつけた。(2)社会科の授業の導入において、毎時間、インターネットによるニュース(動画)を見せた。できる限り動画に関する新聞記事を掲示するように心がけた。また、動画に関する新聞記事を授業中に読ませる活動も行った。(3)多くの生徒に対して新聞記事を読む習慣をつけさせるために、定期テストにおいて5問程度のニュース問題を作成した。定期テストに出題することで、新聞記事を読む生徒が増えていった。 |
中学1年生の発達段階を踏まえ、また、3分の1程度の家庭が新聞購読をしていない現状を配慮して指導を行った。4月当初に行ったアンケート結果によると、新聞をほとんど読まない生徒の割合が46%、よく読むと答えた生徒は5%程度しかいなかった。新聞記事が社会科の授業と密接に関係があることを伝え、授業において積極的に新聞記事を紹介する活動を行った。 |
4月のアンケートにより、ほとんどの生徒に新聞を読む習慣がついていないこと、世界の国々について興味を持つ生徒が少ないことがわかった。1年間を通して、上記のような活動を地道に続けた結果、次のような感想を書く生徒が増えた。「新聞記事やテレビのニュースを好んでみるようになった」「新聞が社会科の授業と関係していることがわかった」などである。また、全体的に社会科を好きな生徒数も増加していった。
生徒の実態を把握した上で、どのように新聞記事を活用すべきかを考えていった。その結果、多くの生徒が新聞記事に興味を持つようになったと答えている。また、新聞を読む楽しみを実感する生徒も増えてきた。反面、中学1年生ということもあり、まだまだ、新聞表記の難しさや内容について抵抗感を持つ生徒も少なくない。生徒一人ひとりの能力に応じて、新聞記事の活用を工夫する必要がある。今後は国語科などの他教科と連携を図りながら、いろんな方面から新聞記事に対して興味関心を高める方策を探っていかなくてはならない。
実践者名:小林市立小林中学校 染矢直樹