実践指定校実践例 2013年度

NIEシートを交流しよう 

宇都宮市立細谷小学校(うつのみやしりつほそやしょうがっこう)

教科、科目、領域

小学校: 国語
学年 小学 1年 、2年 、3年 、4年 、5年 、6年
お気に入りの記事をつたえよう
・新聞に親しみ,自ら新聞を読もうとする意欲・態度を育む。・記事の内容を理解し,要約して相手に伝える力を身に付ける。
・一人一部新聞を用意する。(低学年は小学生新聞やサプリメントを用意する。)・50インチTV,実物投影機があるとより良い。
新聞活用学習

1時間目 新聞記事を選び,NIEシートを作成する。
2時間目 グループで役割分担し,発表会の準備をする。
3時間目 構成した内容を発表する。

第1~3時

(1)新聞記事を選び,次の①から③をNIEシートにまとめる。
①お気に入りの記事(低学年は写真)を選ぶ。
②記事の中の「おすすめポイント」や「なるほどポイント」にラインマーカーを引く。
③記事の要約・選んだ理由・感想を書く。
④タイトル・見出しをつける。(短い言葉で記事の内容を的確に伝えられるようにする。)
(2)発表会の準備をする。
①完成したNIEシートをグループで交流し合い,代表としてふさわしいものを選定する。
②司会者・コメンテーターを決めて発表原稿を作る。
③同じ題材を取り上げている他社の新聞がないか調べて収集する。
④司会者が中心になって,プレゼンテーションの練習をする。
(3)構成した内容を発表する。
ICTを活用してNIEシートを提示しながら,グループで役割分担してプレゼンテーションを行う。

・低学年は,写真を切り口にして本文に目を向けられるようにする。
・交流会を設定することで,相手意識・目的意識を明確にしながら記事を選んだり,NIEシートを書いたりする活動につなげる。
・ペアやグループで交流した後,全体への発表会に向けて他社の新聞や関連記事を収集する活動を取り入れることで,さらに視野を広げられるようにする。

全校体制で,年間を通じて毎月朝の読書の時間にNIEタイムを設け,新聞に親しむ下地作りを行ってきた。そのため,活動の流れが児童にも明確になり,低学年でも時間になる前から新聞を広げ,興味をもって活動に取り組めるようになった。高学年も,15分間で記事の内容を理解し,要約して書く力が身に付いてきた。また,友達の前で発表することを通して,考える力を養い,表現する楽しさを味わうことができた。

学年の発達段階に合わせて,「朝の1分間スクラップスピーチ」や「見出し連想クイズ」,「新聞を活用したゲーム」など,低学年から日常的に新聞に楽しく親しむ機会を意識的に設けた。その結果,今では自然に記事の内容がクラスの中で話題になり,新聞が身近なものとなった。また,ファミリーフォーカスを通して家庭と連携したり,児童の手の届くところに新聞を配置し,興味をもつきっかけづくりを行ったりしたことで,自ら進んで記事を読む習慣が身に付いてきた。本実践を通して,「読む力」や「書く力」のみならず,交流会を行うことで,コミュニケーション能力を高め,「話す力」や「聞く力」を育成することができた。次年度は,これまでの積み重ねをもとに,さらに実践を深めていきたい。

実践者名:宇都宮市立細谷小学校 堀内多恵