実践指定校実践例 2013年度

自分の考えを自分の言葉でのテーマのもと「新聞スクラップ作り」

学校法人星美学園静岡サレジオ小学校(がっこうほうじんしずおかされじおしょうがっこう)

教科、科目、領域

小学校: 国語 、社会 、道徳 、総合学習
学年 小学 5年 、6年
社会科 世界の国々・・・今日本や世界で起きていることを調べ、いろいろな国を知る。
事実を見る中で、今起きていることに興味を持ち、世界の中の日本という意識を高め、自分の考えを発表することができる。
日本と世界の関係を調べるために、記事を集める。
新聞制作学習 新聞活用学習

新聞に親しもう・・・年間を通して
新聞を読もう・・・・年間を通して
新聞を書こう・・・・9時間

第1時~第9時

自分が決めたテーマに関する集めた記事を模造紙に貼る。

記事を読み、大切だと思う箇所に線を引く。

線を引いた箇所を中心にして、自分の考えを書いていく。
・アメリカの大統領選挙を調べた児童は、二つの政党を比較しながら地域の得票数や、日本とは違う選挙方法を理解することができた。
・東日本大震災を調べた児童は、復興費の用途に疑問を持ったり、原子力発電所の有無について考えを広げていた。
・オスプレイ沖縄配備については、実際に地元の方に聞き、本当の苦しさを知るべきだと訴えた。

これらの考えを発表会を設定することで、互いに分かち合うことができた。

長い期間にわたって新聞を確保し、できるだけ多くの新聞社の記事に触れさせることが大切である。
同じ内容を調べている児童同士の話し合いを持つことで内容の深まりを期待した。
発表の際は、表現することが一番のねらいであるので、人に分かりやすく伝えるためにはどうしたらよいのかを考えさせながら発表をさせた。

難読語に出会ったとき、すぐに辞書を調べる習慣がついた。また、語彙数が増えてきたと実感したそうだ。一人でテーマを決め、その新聞を収集するにあたり、いろいろな記事に目が行き、多くの記事に触れることができた。友達の発表を聞いている時にそれが大いに役に立った。世界には200近い国があり、日本との関係の国も多く、それぞれの国としてのあり方にも興味を持つことができた。

日々のニュースに興味を持つ児童が増え、朝の会でニュースの話題を出した時の反応が違ってきた。また、国旗について調べた際にはそれぞれの国の思いが含まれていると感じることで、自分の国を大切にしなければならないという感想をもつ児童も出てきた。最終目標である「自分の言葉で表現する」ということについても、工夫をしながら行うことができた。課題としては、やはり新聞を使っての授業の良さを多くの教員が知ることである。高めるためには、学校全体で取り組むことが必要である。日々の教員からの話でもいいし、今日の話題と題して児童が新聞発表をする活動でも良いので、多くの人が携わることで内容にも深まりが見られると感じている。

実践者名:学校法人星美学園静岡サレジオ小学校 田辺 恵