実践指定校実践例 2013年度
新聞から現代社会を考える
山口県立西京高等学校(やまぐちけんりつさいきょうこうとうがっこう) |
教科、科目、領域 |
高校(高等専門学校を含む): 国語 、その他(委員会活動) |
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学年 | 高校(高等専門学校を含む) 1年 、2年 |
天声人語を利用して現代社会に意見を述べる |
1、2年生を対象。週末課題として天声人語ノートに記録する。
毎週末 |
1、2年生を対象に週末の家庭学習課題として、朝日新聞社発行の天声人語ノートを配布。2年生は昨年の9月から始めたので、現在2冊目になる。方法は金曜日の昼休みの時間までに、「天声人語」を教員で選択、印刷して生徒に配布する。生徒は月曜日の朝までに天声人語を書き写し、タイトル、難解語句の意味・読み調べ、要約、意見のまとめをそえて提出する。「きれいに書き写す」ことを大切にしている。所定の枠に収まりきれず、語句の意味調べの枠の上に紙を貼って添えることもある。意見を述べる枠についても、天声人語ノートの余白を最大限利用して記入する生徒が増えてきた。 |
記事は保護者から偏りがあるのでは、との指摘を受けたこともあり、担当教員で一週間分の記事に目を通して、慎重に選んでいる。また、国語の学習の一環でもあるので、対象記事の内容に関係なく、生徒の表現活動に大いに役に立つ文章を選ぶこともある。 |
2年生は、天声人語(記事)を通して1年半の社会現象に、真摯に向き合っていることになる。ページを重ねるうちに、感想がだんだん充実してきて、担当教員との意見のやりとりを楽しんでいる生徒が増えた。自分の意見を書き綴ることで、現代社会に主体的に生きているという意識が高まっていると思う。
「天声人語の一字一句をまちがえないように、美しい字で丁寧に書く」ように指導しているので、提出されるノートは大変上等な仕上がりになっている。知識が広がることは当然のことながら、写経的な効果もあるように思う。個人的に忙しい週末であっても課題をこなすことが常態化してきており、今後の生き方に力添えをしてくれること確信している。
天声人語を読むことは定着したが、新聞を読むことになかなかつながらない。今後は天声人語をきっかけに関連記事に興味関心がつながるような指導をしたい。
実践者名:山口県立西京高等学校 河井昌枝