実践指定校実践例 2013年度

朝のNIEタイム

北谷町立浜川小学校(ちゃたんちょうりつはまがわしょうがっこう)

教科、科目、領域

小学校: その他(朝のNIEタイムに、教師や児童による記事の紹介)
学年 小学 1年 、2年 、3年 、4年 、5年 、6年
新聞を使った朝の読み聞かせと、自分の考えの発表(年間帯単元)
新聞の記事から情報を読み取り、児童がお互いに考えを表現し、より思考を深める。
児童が関心を持てる記事の厳選(ニュース等で取り上げられる出来るだけ新しい情報や、児童にとって身近に感じられる情報)
新聞制作学習 新聞活用学習

 毎週木曜日の朝に10分程度の時間を使い、教師が記事の読み聞かせを行って、児童がその内容に対して自分の意見を表現する。

1時間目が始まる前の10分間

(1)教師や児童が選んだ記事を読み聞かせする。
A:何についての記事か見出し等から簡単に読み取る。
5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、どうした、どのように)を意識し、一つずつ確認する。
B:感想や意見を考え、付箋紙にまとめる。
感想なら「どの事象に対して、どのように自分の心が動いたのか。」を理由も含めて説明する。
意見なら「何が問題なのか」や「原因と結果」等を明確にし、自分なりの解釈や解決方法等を説明する。
C:2~3人の児童が考えを発表し、他の児童は新聞に自分の考えを書いた付箋紙を貼る。
活動時間が短いので児童の発表は限られてしまうが、表現の仕方が優れている児童や、根拠が明確に書かれている児童をピックアップする。

(1)児童を記事内容に集中させるために、新聞自体をそのまま提示したり、プロジェクター等を使って拡大したりする等、記事の大小や特徴に合わせて提示方法を使い分ける。
(2)児童の考えが書かれた付箋紙を貼った新聞記事は、学年の共有スペースの掲示板に掲示する。

新聞に馴染みのない児童も多く、当初は、記事の内容に関心を持たせることが難しかった。しかし、教師が難しい語句や新聞の構成をかみ砕きながら伝え続けたり、記事内容を厳選することで、夏頃にはほとんどの児童が楽しみにする時間に変わっていった。

昨年度の1年間、学校の全児童を新聞に慣れ親しませるために、低学年では新聞を使ったレクリエーション的な活動を行い、高学年では、敢えて「新聞の読み聞かせまで」の活動を中心に行った。これは、自分の意見を発表することを苦手とする児童への配慮や、発言を妨げるような雰囲気を一掃するためであった。このような昨年度の活動が土台となって、今年は自然と児童が自分の意見を言えるようになってきいる。これが各教科の授業に繋がり、言語活動を行う場面等で、お互いの考えを聞こうとする意欲の向上や、表現方法の上達が見られた。今後は、より思考を深めるNIE活動にする為に、児童の考えをノートや日記に、より詳しく書けるようにしていきたい。また、そうするための手立てについての研修を計画し、全学年で共通認識を持って活動を発展させたい。

実践者名:北谷町立浜川小学校 安里 真一