実践指定校実践例 2013年度

新聞を活用した「思考力・判断力・表現力」をはぐぐむ授業実践

池田町立池田中学校(いけだちょうりついけだちゅうがっこう)

教科、科目、領域

中学校: 道徳
学年 中学 1年
4-(4)役割と責任の自覚、集団生活の向上
集団としてのモラルや成人としてあるべき姿とは何なのかを考える。
地域の身近な事例を教材化するために新聞を活用する。
新聞活用学習

1時限目 道徳の内容項目 4-(4)役割と責任の自覚、集団生活の向上について、帯広市の成人式の新聞記事をもとに、考え、意見交流していく中で集団としてのモラルや成人としてのあるべき姿について気づく。

(1)新聞記事(帯広市の成人式で新成人が壇上に乱入する騒ぎ)を読み、個人で感じたことを記入する。
(2)グループに分かれ、新聞記事について意見交流する。
(3)自分が成人になった時のことを想像して、どのように行動したいか、自分が考える成人とはどんな人かをワークシートにまとめる。
(4)全体でワークシートに記入した内容を意見交流する。
(5)池田町の成人式の様子が書かれた新聞記事を提示し、成人になった時のイメージを深める。

学習形態を個別だけでなく、グループでの意見交流の場面を設定することで、他の意見を聞き、自分の考えを深められるようにする。

身近な事例を教材にしたこともあり、意欲的に課題に取り組む姿がみられた。「あなたが考える成人とは?」の発問に、「自分で判断して、正しい行動ができる人(自立している人)。自分だけでなくみの身のまわりにも気配りできる人」と記入する生徒がいるなど、集団のモラルや成人としてのあるべき姿に気付くことができたように思われる。

生徒にとって、成人式は遠くない将来に経験することであり、とても興味深い内容だったようである。また、身近な地域の新聞記事を教材化したことが学習意欲の高さにつながり、個々の考えも深まった点が成果である。授業の中で効果的に新聞を活用するためには、常に教師がアンテナを張り、教材となりえる新聞記事を発掘する目を養っていくことが必要であり、そのような視点を持ちつつ、今後も授業実践を積み重ねていくことが課題である。

実践者名:池田町立池田中学校 斉藤貴史