実践指定校実践例 2013年度

世界の様々な地域の調査 ~「命」をめぐる各地の事件の調査~

新潟市立藤見中学校(にいがたしりつふじみちゅうがっこう)

教科、科目、領域

中学校: 地理
学年 中学 1年
世界の様々な地域の調査
新聞を活用して世界各地で起きている様々な事件・事故を窓にして各国の地域的特色について、考えを深める。
一人あたり3~4部の新聞を用意する。
新聞活用学習

1時限目 調査テーマの決定
2時限目 イメージマップ作り
3時限目 調査活動(1)記事を整理し、疑問点を書き出す
4時限目 調査活動(2)調査のプレ発表
5時限目 レポート作成
6時限目、7時限目 調査の発表

1~7時

1時限目 調査テーマの決定
幾つかの新聞記事を班ごとに読み取る。記事を切り抜いた後、国ごとにまとめた。その後、班ごとに調査する国を決定した。

2時限目 イメージマップ作り
その国のことや事件の内容に関して情報を整理するため、班ごとにイメージマップを作成し、発表した。理由や背景、関連すると予想される項目などについて考えさせた。

3時限目 調査活動(1)記事を整理し、疑問点を書き出す
前時で行った活動を整理し、疑問点を書き出してさらに追加調査を行った。新聞だけでは追いかけきれなかったため、一部インターネットで関連記事を検索し、活用した。

4時限目 調査活動(2)調査のプレ発表
前時でまとめた内容に関して、簡単にプレ発表を行った。他の班からの意見を取り入れてレポートの修正を図った。

5時限目 レポート作成
これまでの内容を模造紙にレポートとしてまとめた。

6時限目、7時限目 調査の発表
班ごとに役割を分担し、発表会を行った。

新聞の記事は生徒にとって難解な面がある。そこで内容の分析や話し合いに十分時間をかけた。また、新聞の記事が授業の目標とかけ離れてはいけないため、これまでの既習事項を重視し、習ったことを活かせる課題を設定することと、新聞はあくまで授業の目標達成の手立てとして活用すること、を意識して計画をすすめた。

普段は新聞の記事に触れる機会が少なかったが、まとめや発表の活動も大変意欲的に取り組めた。生徒自らテーマを決定して調査活動をすすめたことがよかったのではないか。事件に関して討論を進めるうちに考えることの楽しさ、様々な側面に気づくことのうれしさを感じた生徒が多かった。

今回は主に「言語化」を意識した。世の様々な事象に対して多様な角度で考え、議論できる、自分の考えを言葉で表し、論理的かつ総合的に思考を深めることができる、そのような生徒の姿を期待して取り組みを進めた。結果として、少しずつではあるが、生徒の思考力・判断力・表現力は高まっていると思われる。今後もこのような活動に継続して取り組んでいきたい。

実践者名:新潟市立藤見中学校 渡邉 弘