実践指定校実践例 2013年度

生涯学習のスキルを身につける

静岡県立掛川工業高等学校(しずおかけんりつかけがわこうぎょうこうとうがっこう)

教科、科目、領域

高校(高等専門学校を含む): 公民
学年 高校(高等専門学校を含む) 3年
公民科選択政治経済での探究型学習スキルアップ
新聞は、その時代の歴史の教科書であり、世の中を知る百科事典である。生涯学習の訓練として「新聞をテキストとして学ぶという技術」を身につけさせたい。
収集する新聞記事の縦軸(時系列)と横軸(各新聞社による観点の違い)を意識させたい。
新聞活用学習

各自の設定したテーマに沿った新聞記事を収集し、模造紙1枚にレイアウトして貼り、1人1時間の発表と質疑応答・相互評価を行い、テーマに関する小論文を全員が書き、教師が添削して返却する。

第1~22時

(1)テーマ設定(第1~2時)。
(2)記事収集のための新聞閲覧と記事切り抜き(第3~7時)。
(3)発表用模造紙に記事をレイアウトして貼り、感想や意見を書いて作品として仕上げる(第8~12時)。
(4)プレゼンテーションと質疑応答・相互評価、およびテーマに関する小論文記述(第13~20時)。
(5)相互評価に基づく作品修正と「新聞切り抜き作品コンクール」への応募(第21~22時)

新聞と資料が揃い、作業のしやすい大きな机がある学校図書館ですべての授業を行った。

探究型学習により、自ら主体的に知識を求めていく「知の広がり」体験を定着させたと考える。社会科教育の目的は、若者たちが共同して未来を切り開く力を習得させることにあるので、小学・中学・高校の社会科教育12年間の集大成としての、いわば「総合学習としての社会科科目」として位置づけた。

時空的にも多様な情報を集め、多角的な視野から思考し、判断し、自分の考えを持つこと。さらには、他者からの意見を聞き、再思考していくことは、「生きる力」として必要なスキルであり、「学び方を学ぶ」という単元目標を達成できたのではないかと考える。結果として、就職試験時事問題対策・大学推薦入試小論文対策にもなった。

実践者名:静岡県立掛川工業高等学校 土井幸弘