実践指定校実践例 2013年度

よりよく生きるために~大切にしたいもの~

上越市立雄志中学校(じょうえつしりつゆうしちゅうがっこう)

教科、科目、領域

中学校: 道徳
学年 中学 3年
1-(2) 目標に向かう意志
これから生きていくときにどんなことを大切にしていきたいか考えると共に、より高い目標をめざし希望と勇気をもって着実にやり抜く強い意志をもつ
新聞記事の主人公の年齢を超越した生き方に触れ、どんな状況になっても自らに夢や目標を持ち、よりよく生きようとする姿勢をはぐくむ。
新聞活用学習

第1時 主人公をモデルにしたDVD「ありがとう」から阪神淡路大震災の状況を視聴し、自分の思いを書く。
第2時 新聞記事を読み、震災後の主人公の生き方について考えさせ、震災後の価値観の変化から、これから生きていく時、どんなことを大切にしていきたいか自分なりの考えを深めさせる。

第2時

導入:前時の自分の感想を発表する。
●自分の身に置き換えて被害を受けた後の行動を考える。
発問1「もしあなたが震災の被害を受けたら、どうするだろうか。」
●主人公が震災後プロゴルファーをめざした時の思いを考える。
発問2「古市さんがプロゴルファーになる決心をしたとき、どんなことを考えていただろうか。」
●これからの自分の生き方を考える。
発問3「あなたはこれから生きていく時、どんなことを大切にしていきたいか。」
●教師の言葉を聞きながら、今日の授業の内容を振り返る。

阪神淡路大震災で、何もかもなくし、60歳目前という年齢的に厳しい状況の中で、難関のプロゴルファーに挑戦しようという主人公の心情を丁寧に読み取らせる。

修学旅行で主人公の住む神戸市長田地区を訪れたり、野島断層保存館では震度6の揺れを体験した。これらのことを思い出し、真剣に考える姿が見られた。プロゴルファー試験の難しさを知り、古市さんの年齢的な挑戦にどよめきが起こっていた。

●静寂の中で、生徒がしっかりと新聞記事を読み取り、全体的に主人公の生き方に共感する様子が見られた。発問1が難しく、他者である古市さんの立場、そして自分に置き換えて段階的に考えさせると良かった。
●古市さんの置かれているデメリットに着目させ、年齢的な部分で「残りの人生を悔いなく生きたい」という思いや何もかも失ったところからのスタートの部分を深く押さえる必要があった。
●周りの人への感謝の気持ちを忘れないという古市さんの言葉を、生徒のこれからの生き方の中に生かせるようにしたい。

実践者名:上越市立雄志中学校 朝妻 幸月