第6回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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新潟大学教育学部附属新潟中学校 1年 若井 知佳(わかい・ちか)さん

意見を聞いた人:母

記事見出し

63歳の決断 森の小さな住人に「つり橋」(読売新聞2015年7月22日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

「森の小さな住人」という見出しが私の目を引いた。ヤマネのこと?「ヤマネさん お山にかえるまで」という西村豊さんの本が頭に浮かんだ。この記事には「道路を造る仕事だからこそ、被害を受けている動物を何とかしたい」という大竹さんの言葉が紹介されていた。私はこの言葉に強く感動した。人間社会優先の開発が多い中、人だけでなく、森の小さな住民にも道を造るという発想は本当に素晴らしいと思い、この記事を選んだ。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

母は「動物たちの通り道を実際に見てみたいわねえ」と言った。「見ることは『傍観者』から『当事者』に、立場を変えることになる」というのが、母の考えだった。また、現役時代に得た知識や技術を生かしたこのような取り組みが、リタイアしたシニア世代の人生の新たな目標になれば、これこそ一石何鳥にもなると話していた。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

自然環境に対する姿勢は、開発か保護かという対立関係になりやすい。しかし大竹さんのような取り組みは、開発しながら同時に保護もするという、新しいタイプの取り組みだと思えた。また、シニア世代の豊富な知識と技術が、発展途上国ばかりでなく、日本でも有効に使えたら素晴らしいことだと思った。自然保護の取り組みは、実際の活動以外にも、その活動を広く知らせることや、大竹さんの言うように、何より継続していくことが大切だと思う。どんなに素晴らしいアイデアでも、資金がなければパスウェイは広まらない。少しでも活動に賛同する人が増えることを願う。生物は、開発を進める人間に対し、反対の声を上げることはできない。人間もほかの生物も同じようにこの地球を借りているのだ、という意識を持ちたい。アニマルパスウェイを実際に見ることで、私は傍観者から当事者になれるだろうか。次の帰省時にはパスウェイを見に行こうと、母と約束した。