第5回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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(鳥取県)米子工業高等専門学校 4年 長谷川 仁(はせがわ・じん)さん

意見を聞いた人:母

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

僕は自己紹介が嫌いだ。18年間の自己紹介人生で興味をひくような自己紹介を聞いたことがないし、したこともない。だから、この見出しを見たとき驚いた。僕と同じ考えを持っている人がいるということにもだが、この記事を書いた人が「大人」ということにだ。僕のような考えは子どもっぽい意見だと思っていたので大人が同じ意見を持っていてうれしかった。この感動や考えを皆にも味わってもらいたいと思い、この記事を選んだ。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

母は「自己紹介なんて行事なんだから淡々とこなしたらいいのよ」と言っていた。自己紹介なんて、ほとんどの人は名前や出身地などの事務的な情報以外は、聞いてないから気楽にするものよ、と語っていた。また「社会には自己紹介のような納得のいかないことも多いから折り合いをつけていかないといけないよ」とのことだ。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

僕は常盤さんの「『私はこういう人間です』と言葉で発した瞬間にそういう人であらなければいけなくなってしまう」という言葉が僕の好きな作家、辻村深月さんの「自分の言った言葉っていうのは、全部自分に返ってくる。返ってきて未来の自分を縛る。声は呪いになるんだよ」という言葉とかぶって、常盤さんも辻村さんと同じ感性を持っている!とうれしくなった。お二人とも大人になっても思春期の子の気持ちが分かるのが素晴らしいと感じた。世の中には「うそを付き合う面接」や「出るくいは打たれる学校」など納得のいかない慣習は多い。それで苦しんでいる人のためにそれら全てを変えることは難しく、母の言ったとおりどこかで折り合いをつけないといけないと思うが、その気持ちを共感してあげるだけで僕のように救われる人はいると思う。僕も今のこの気持ちを忘れずに、思春期の気持ちが分かる大人になりたい。