“先生”体験から考える
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クラスメートで意見を共有
終了時間になったら、マイクを持って会場を走り回る。「当てられてはたまらない」と、目を伏せる子どもたちに容赦なく「はい。お待たせしました。△△さんお願いします」とマイクを向ける。当てられた子は、しまったという顔をしながらも、自分の選んだ記事と理由についてみんなの前で発表する。こちらは簡単な解説を加え、「△△さんはこう思ったから選んだのね。拍手してください。同じ記事を選んだ人いますか」と呼び掛ける。
反応する子どもがいれば「あなたはなぜその記事を選んだのか」と尋ねる。理由は概ね同じでも微妙に違うことがほとんどだ。子どもたちは、クラスメートの発表を聞きながら共感したり、視点の違いを知ったりする。「そんな記事あったっけ」というつぶやきも聞こえる。時間的に全員の意見を聞くことは難しいが、なるべくたくさんの声を聞きたいと思う。ハキハキ言える子、時間のかかる子などいろいろだが、選んだ理由は必ずある。
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