“先生”体験から考える

やばい!新聞に向かって―愛着のわく新しい紙面を

 小学5、6年生を主な対象にした新潟日報こども新聞「週刊ふむふむ」の取材・執筆の傍ら、本社ビルや印刷センターを見学に訪れた子どもたち向けの新聞講座を担当して5年目になる。ときには中学生以上もあるが、小学生を相手にすることが多い。週刊ふむふむに対する読者の反応は日ごろ、小学生親子を対象にしたモニター調査などを通じ一定程度把握できている。だが、朝刊本紙や新聞社の仕事も含め、子どもたちの新聞への反応を直接探る意味では、こうした講座が貴重な機会となっている。

 毎度楽しみにしているのは、会場でテキストとして配るその日の朝刊を手に取った一人一人が見せる顔つきだ。自宅で購読していないのか珍しそうに見つめる子、「紙のサイズが大きすぎる」とでも言いたげに苦笑いでめくる子、登校前に目を通してきたのかニコニコと紙面を眺める子など、さまざまな表情が見られる。講座とセットで夕刊(現在は新媒体「Otona+(おとなプラス)」)の印刷作業を見学してもらうこともあり、その際に出合える表情も印象的だ。輪転機のごう音、漂うインクの臭い、めまぐるしい速さで紙が流れ過ぎていく光景、持った手にまだ温かい刷りたての紙面……。いろいろな感覚を刺激されたその顔は、ほぼ一様に面白そうに輝いている。

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