第7回いっしょに読もう!新聞コンクール
最優秀賞(中学生部門)・窪田絢水さんと出会った記者の思い
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記事がつないだ新たな出会い
窪田さんと筆者
記事を読み、「復興の階段を上れた」とつづった窪田さんは、学校再開後、級友と再会。勉強や吹奏楽部の活動に打ち込み、一歩ずつ日常を取り戻している。コンクールの表彰式では「震災後、笑える日が来るとは思っていなかった」と笑顔で語り、元気な様子を見せてくれた。
昨年11月からは、西嶋さんらのイベントにも参加している。記事で新たな出会いをつなぐお手伝いができたと思うと、素直にうれしい。2人が並んでほほ笑む姿を見ていると、今厳しい状況にある被災者にもきっと心から笑える日が訪れると思えてくる。これからも笑顔の力と熊本の復興を信じ、一人一人の歩みを見つめ続けたい。
自然災害はいつどこで起こるか分からない。県民の多くが昨年の地震で痛感したと思う。私たち地元記者には、災害の記憶や教訓を風化させず、次世代に伝えていく責務がある。最後に窪田さんが提案した誰にでも取り組める災害への備えを紹介したい。〈避難袋を用意する際には、水や食料等と一緒にぜひ自分が家族や仲間と共に笑い合っている写真を一枚入れておいてほしい〉
筆者
- 馬場 正広(ばば・まさひろ)
- 熊本日日新聞社 熊本総局
「新聞研究」2017年2月号掲載
※肩書は執筆当時