“先生”体験から考える
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柔らかな感受性に触れる ―教室も新聞人の大切な「現場」
授業で生徒に見せたシエラレオネの元少年兵(筆者撮影)
小中学生に「アフリカの子どもたち」や「国際理解」のテーマで授業をするとき、必ず見せる写真がある。特派員として西アフリカのシエラレオネで取材した元少年兵だ。
「この少年の目を見て何か感じませんか?」「なんか悲しそう」「どんな体験をしたのかな?」
「うーん」……。こんな問答のあと、こう説明する。
《この少年は幼いころ家を襲撃した兵士に親を殺され、内戦の最前線で人を殺すよう命令されました。恐怖心をなくすための麻薬を飲まされた時のことを「誰でも殺せるような気分になった」と証言したのです。さびしげな瞳に心の傷の大きさがうかがえますね》
静まり返る教室で「この地球には皆さんのように学校に行くことが当たり前ではない子どもがたくさんいます」と説明すると、まるで、悲しみや苦しみが自分たちの心の中に入り込んできたかのように神妙な表情になる。
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